第4回

2016年07月05日

高輪グランドパームス

※写真はイメージであり、実際のものとは異なります

物件の個性 ★ ★ ★ ★ ☆

気になるワード「リニューイング」

※写真はイメージであり、実際のものとは異なります

「リニューイング」という耳慣れない言葉に惹かれて向かったのは、港区高輪にある「高輪グランドパームス」。泉岳寺駅から徒歩3分の好立地、有名芸能人なども住むちょっとスノッブな香りのする高級住宅街にあります。ここは、1960年代に高級マンションの走りともいえる物件が多く建てられたエリア。そして50年経った現在、これらの建物は老朽化し、高級マンションの面影を残しつつも明らかに古さの目立つマンションになっています。
そんな築古マンションの一つが高輪グランドパームスですが、この築46年の中古マンションが最近注目されているリニューイングと呼ばれるスタイルで、売り出されました。リニューイングというのは、建て直しでも単なるリノベーションでもありません。室内リノベーションにとどまらず、例えば耐震補強など建物全体に大きな修繕を施した「再生中古マンション」なのです。ただ、この物件がリニューイングというスタイルを選んだのは、ある事情がありました。話は昭和のバブル期にさかのぼります。

物件ヒストリー ★ ★ ★ ★ ★

某国も目を付けた好物件!

※写真はイメージであり、実際のものとは異なります

1980年代後半、ある中堅の不動産業者がこの東京の一等地に建つ物件に目をつけ、一軒ずつ所有者と交渉し、買い占めを始めたそうです。バブル真っただ中ですから、相当の金銭がつぎこまれたはず。そして、全てを買い上げたあかつきには、取り壊して低層の超高級マンションを建てる計画をしていたんですね。ところが、相当数の所有者を口説き落としたところで、ある重大な事実を知ることになりました。それは、なんと、この建物のある階の全室が某国によって買い占められていたということ! 近くには各国の大使館や領事館があり、そこで働く政府関係者や高級官僚たちにとっても、このエリアは最高の居住環境。もちろん、とあるフロアを買い占めていた国も例外ではなく、そうした高級官僚たちの社宅として使われていたそうです。現在に至るまでその国が保有しているため、業者が物件全室を抑えて建て直しを行うことができず、リニューイングをすることになりました。この方法なら所有者は変わらずに建物を再生させることができますもんね。建物に歴史ありなお話しですね。

建物全体の魅力 ★ ★ ★ ★ ☆

築古のデメリットを克服!

そんな理由で行われたリニューイングですが、実際かなりの部分に修繕が加えられました。リニューイングは、物件によって手を入れる箇所は変わりますが、高輪グランドパームスでは大きな変更点が3つあります。

①耐震補強

建物を内部から支える配筋と呼ばれる構造物の増設や外壁にコンクリートを注入するなどして、耐久性をアップしています。これは築古マンションでは最も気になる点の一つですから、大きいですね。

※写真はイメージであり、実際のものとは異なります

②給排水管の刷新

これも中古マンションの急所です。工事は室内での作業も発生しましたが、当時大部分の部屋は業者所有の空き部屋で居住者が限られていたため、住人には一時空き部屋に移ってもらうなどして、室内工事を全室行ったそうです。これが出来たのはラッキーでした。

※写真はイメージであり、実際のものとは異なります

③セキュリティーの強化

入口センサーや玄関ドアのロック機能など最新のシステムを導入しています。

※写真はイメージであり、実際のものとは異なります

リノベーションマンションでは、室内は新築同様でも、設備や耐震面でどうしても建物自体の古さにデメリットを感じてしまいますが、このリニューイングではその部分をうまくクリアした、といえます。そのほか、外壁の塗装やエントランスなども全面改装し、「レトロ」をコンセプトに、新しいものと古いものをうまく融合させています。外観は、どこかちょっと懐かしい、アジアのリゾートホテルといった感じです。

実際の部屋 ★ ★ ★ ☆ ☆

築古マンションのリノベした室内とは?

※写真はイメージであり、実際のものとは異なります

次はいよいよ室内に潜入です。11階建て全125戸のうち、約100戸が売り出される予定で、間取りは42平米の1LDK〜約80平米の3LDKですが、中心は55〜65平米の2LDK。私が見せてもらったのは、約70平方メートルの2LDKです。室内は、水周りはもちろん、壁紙、フリーリングの貼り替え、床暖房までフルリノベーション済みで、確かに新築のような仕上がりです。リビングダイニングも15畳と広々、余計な梁やでっぱりもなく、収納も充分ありました。ただ、部屋に入った瞬間から何かが違う…と思ったその理由、それは天井の低さでした。現在の新築マンションの天井高は255センチ前後ですが、ここは240センチ。一軒家ではこれがほぼ標準と言われますが、この15センチの違いは大きく、窓の小ささも加わって、つい昔の団地を思い出してしまいました。全てを新築と比べるのは無理がありますが、室内設備という部分では最新スペックが採用されているため、築古の中古とは思えない、暮らしやすい部屋であることは間違いないと思います。

全体の満足度 ★ ★ ★ ★ ☆

魅力的な価格と進化する利便性

そして、気になるのはやっぱり価格です。私が見学した部屋は、ずばり6,900万円(4階南西角・69.25平方メートル)。高輪の駅近物件は、新築であれば億でしょうから、まぎれもなく「リニューイング価格」ですね。悩める20代、30代の若い夫婦が、何件も物件を見てまわり、やっぱりこの高輪アドレスがどうしても欲しいと言って帰ってくることが多いそうです。これは相当レアな商品ですから、その気持ちよくわかります。
そしてもう一つ、とっておきの情報がありました。実は、ここから徒歩5分以内の場所に山手線の「新駅」の開設が決まっているということです。今でも泉岳寺駅から徒歩3分という好条件、これに2020年から山手線の新駅が利用可能となると、資産価値の向上を嫌でも期待しちゃいますよね。例えばここに1LDKの部屋を所有して賃貸物件として貸し出し、2020年以降の動向次第では手放すことも考える…なんてこともありだなと夢見ていると、営業さんが「そうゆう方も多いですよ。現に不動産業者の方も結構来られます」とのこと。 20年後、30年後この物件はどうなっているんだろう、そんな疑問は残るものの、東京屈指の高級住宅地に建つリニューイングは、相当刺激的な物件でした。

高輪グランドパームス|リノベーションを超えた『リニューイング』マンション。
http://grand-palms.com/index.html

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