◆建物の基礎について
(碓井民朗の良識あるマンション指南より)

1)建物の「 基礎 」の種類

建物基礎は次の2種類があります。

  • ①杭基礎
      主に地表面から下が軟弱な地盤に建物や構造物を建設する場合に地盤まで「 杭 」を打ち込んで構造物を支える基礎
  • ②直接基礎
      構造物の荷重を直接、地表面近くの良好な硬い地盤で支える形式の基礎
      ※べた基礎、フーチング基礎がありますが、ここでは詳しく述べません

2)杭基礎が必要な場所

 杭基礎が多いのは湾岸地域の埋立地の中高層建物や超高層建物などです。埋め立て地は地表から深さ10m程度が土でその下は瓦礫やゴミ等でできています。埋立地の下の良好な硬い地盤はかなり深い所にあります。だいたい地表面より約50m以上深い所に良好な硬い地盤があり、その地盤に「 杭 」を1m以上差込まなければなりません。

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3)地表面に良好な硬い地盤がある場合は直接基礎がいい

 地表面近くに良好な硬い地盤がある場合は「直接基礎」のほうがいいと思っています。理由としては、中高層建物や超高層建物を建てる場合の「 杭 」の長さはかなり長いものになり、その分工事費が高くなります。「 杭 」は長ければ長い大きな地震で折れ易いです。横揺れの大きな地震がきた時には地震の水平応力が「 杭 」に強く働きます。地盤に垂直に差し込まれた「 杭 」に大きな横方向の力が加わりますと折れる危険性が大きいのです。例えば、長さ50mの「 杭 」は約17階建てのマンションの柱の長さとほぼ同じです。

 建物の柱は柱と柱を各階ごとに大梁で結んで水平応力に対抗していますが、「 杭 」は地面に垂直に穴を開け差し込んでいるだけですので柱の様に梁等で結ばれていません。「 杭 」の耐力( 太さ )だけで地震時の水平応力に対抗しているのです。割り箸で実験すれば直ぐにわかります。割り箸の長さの中央付近に直角に力を加えると、短い割り箸は折れにくいですが、長い割り箸は折れやすいです。

 ある著名な構造専門家が「 杭の長さは20mまでなら左程心配は無いが、それ以上の長さだと大きな地震がきたら、ちょっと心配だね。」と言われた事が未だに耳に残ってます。

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