住宅ローンを利用して購入する場合、年収と貯蓄額から予算を決めるのではなく、月々の支払い可能額と年齢に応じた借入期間で予算を見極めましょう。

住宅ローンは多額の金額を長期にわたって返済していかなくてはなりません。借入が可能でも返済できなくては意味がありませんので、まずは自分たちはいくらまでなら安定的に返していけるのか、また住宅費の支払いができるのかを考えましょう。

(1)月々の支払い可能な住宅費=
現在の家賃
(管理費・駐車場使用料等込み)
+
住宅購入のための貯蓄額
もしくは余裕資金
(月額換算)
(2)月々の支払うべき住宅費=
住宅ローンの返済額
(月額換算)
+
管理費・修繕積立金
+
駐車場使用料
+
固定資産税・都市計画税
(月額換算)

(1)≧ (2)となるような予算になればよいというわけです。

購入したい物件が特定できれば、管理費・修繕積立金等の費用がわかりますので、いくらまで借入が可能か(返済可能な借入額か)算出することができます。

つまり、(1)より管理費等の費用を引いた額が住宅ローンの支払い可能額となります。
支払い可能額から借入額を算出するうえで重要なのが、金利設定です。変動金利や3年固定、5年固定といった短期固定金利のローンは優遇幅も大きく、長期固定金利よりも低金利となりますので、金融機関や販売担当者はこれらを勧めることが多いようです。しかしその場合、将来金利が上昇した場合には返済額が大幅にアップする可能性があります。
金利上昇局面にあっては、フラット35を中心とした超長期の全期間固定金利、もしくは金融機関が融資の審査をする際に適用する“審査金利” を用いて算出した方が安心でしょう。

いずれの金利も毎月見直されますが、これまでフラット35の平均金利は概ね3.0%~3.5%で推移しており、また審査金利は4.0%程度となっております。

また、多くの金融機関では最長35年(80歳完済)の借入が可能ですが、退職後もローンを支払い続けることは避けるべきですので、60歳もしくは65歳には完済できる借入期間とすべきです。
よって、最大借入期間=65歳ー現在の年齢(最長35年)として計算しましょう。

下の表は、月々の支払い可能額から逆算した借入額の目安を示しています。これは住宅ローンの借入額を示していますので、この金額に頭金(自己資金)をプラスした金額が購入可能額となります。

月々の支払い可能額から逆算する借入額 (単位:万円)

表をスライドして隠れた部分を表示できます。

月々の支払い可能額 25年元利均等返済 30年元利均等返済 35年元利均等返済
3.00% 4.00% 5.00% 3.00% 4.00% 5.00% 3.00% 4.00% 5.00%
8 1,690 1,520 1,370 1,900 1,680 1,490 2,080 1,810 1,590
10 2,100 1,900 1,710 2,370 2,100 1,860 2,600 2,260 1,980
12 2,530 2,270 2,050 2,850 2,510 2,240 3,120 2,710 2,380
14 2,950 2,650 2,400 3,320 2,930 2,610 3,640 3,160 2,770
16 3,370 3,030 2,740 3,800 3,350 2,980 4,160 3,610 3,170
18 3,800 3,410 3,080 4,270 3,770 3,350 4,680 4,070 3,570
20 4,220 3,790 3,420 4,740 4,190 3,730 5,200 4,520 3,960
22 4,640 4,170 3,760 5,220 4,610 4,100 5,720 4,970 4,360
24 5,060 4,550 4,110 5,690 5,030 4,470 6,240 5,420 4,760
26 5,480 4,930 4,450 6,170 5,450 4,840 6,760 5,870 5,150
28 5,910 5,310 4,790 6,640 5,870 5,220 7,280 6,320 5,550
30 6,330 5,680 5,130 7,120 6,280 5,590 7,790 6,780 5,940

この表により借入額を算出すると、意外にも少ないと思われる方が多いのではないでしょうか?

ただ、この表に基づいて借入額を決定した方が将来にわたって安心できる返済計画となるはずです。

そうはいってもこの金額ではほしい物件が買えないという方は、なんとか支払い可能額を増やすしかありません。そしてその方法は、収入を増やすか支出を減らすかの2つしかないのです。

キャリアアップを目指すなど、収入を増やす努力は続けてほしいのですが、短期的には簡単なことではありません。よってまずは無駄な支出を見直してみましょう。

支出を抑えるコツは、食費や水光熱費など単価の低いものより、保険料や自動車関連費用、数年に一度の家具や家電の買い替え時など、単価の高いものから支出を減らす方が効果的です。

そこで手始めに生命保険や自動車保険を見直してみましょう。

(出稿者:Life & Home Solution  ファイナンシャルプランナー 西澤 京子)

この記事は、2012年10月に書かれた記事です。

人気コンテンツ

連載コラム

特集

もっと見る