「田の字型住戸プラン」には2種類ある。-2

「良識あるマンション指南」の7号でお話致しました続きをさせて頂きます。

おさらいをしておきますと,我々マンション設計者達は住戸間口の中間に玄関が有り,外廊下から出入りする住戸プランを俗に「田の字型」住戸プランと呼んでいます。

何故「田の字型」と言うかを説明致しますと田の字の□の中の縦線が廊下で横線が水周りを現し,その四隅が部屋(居室)だからです。

この「田の字型」住戸プランは大きく分けると2種類あります。

7号では2種類の内の1つの「縦長リビング」タイプのお話を致しましたので今回はもうひとつの「横長リビング」タイプの話です。

このタイプはメインバルコニー側にリビング・ダイニングが住戸幅一杯に面しているプランです。

「田の字型住戸」の「横長リビング」タイプのメリットはリビング及びダイニングスペースが共に明るい事と廊下からLDに入るとリビングスペースとダイニングスペースが左右にセミセパレートしている事です。「縦長リビング」はダイニングスペースがバルコニー面よりかなり奥になるので朝食時でも照明を点灯しないと暗かったのですが,この「横長リビング」タイプはダイニングスペースもバルコニーに面していますので朝から夕方までは明るいのがメリットです。もちろん,リビングスペースも朝から夕方までは明るいです。

ではディメリットのお話を致しましょう。通常の3LDKの場合LDと居室(洋室・和室)が3室です。バルコニーと反対側の外廊下側の外気に面する側に2室の洋室を配置すると残りの1居室(和室か洋室)は横長リビングの奥に配置する事になり,間接採光の部屋になってしまます。

この部屋を我々は俗に「中和室」「中洋室」と呼んでいます。現在の建築基準法では「中和室」「中洋室」の場合はLDからの間接採光になるのでLD側の開口部は引戸しかOKになりません。開き戸が使えませんので扉と枠との隙間が大きくて遮音性が悪く,家族内のプライバシーも保ちにくいのです。

また平成15年6月に24時間機械換気が義務付けられましたが,この「中和室」「中洋室」の換気はほとんど期待できません。ヘビースモーカーと一緒にいたら肺癌になる確率が高くなります。

更にこの「中和室」「中洋室」にエアコンの設置が難しいのです。最近,一部の不動産会社のマンションは「中和室」「中洋室」にエアコンが設置可能になりましたが,まだまだ大手不動産会社のマンションでもこの「中和室」「中洋室」はエアコン設置が不可能な物件が多いのです。注意致しましょう!

「田の字型」住戸プランの「横長リビング」タイプのメリット・ディメリットもまだまだ沢山ありますが今回も大きい項目だけを御説明致しました。

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