100点満点の物件は無い-2

今回は前回の続きで「100点満点の物件は無い」のお話をいたします。

前回は購入予定マンションの立地が良く,売主の会社の体質も良く,設計事務所の評価も良いというところまでご説明致しました。

今回は,次のハードルである施工会社の体質の評価,それから販売価格の妥当性,最後に分譲物件そのものの評価です。

まず,施工会社(ゼネコン)の会社の体質の良し悪しです。この評価は非常に難しく,私は今まで多くのゼネコンとの仕事上での経験で判断しております。超大手スーパーゼネコンでも現場所長の良し悪しでマンションの出来が決まります。この現場所長の良し悪しの「ムラ」が少ない会社が数社有りますのでその辺を評価の尺度にしています。

ここで注意すべき点は,最近多いのが設計を設計事務所に依頼せずに施工会社(ゼネコン)に設計と施工を依頼しているケースです。

設計者と施工会社が同じ会社であると,かなり良い会社でないと良いマンションには巡り合えません。私の友人の超大手ゼネコンの設計部長がいつも私と会うとマンション設計の「コンセプト」は「経済設計」だよと自嘲気味にボヤいています。

しかしこの「経済設計」も良い(一流とは限らない)ゼネコンは入居者優先の設計で最低線の設計基準は守ります。コスト重視でこの最低線の設計基準もクリアーしない設計・施工のゼネコンがありますので要注意です。

次に見るのは販売価格の妥当性です。この評価のやり方は容易に素人の方でも可能です。

例えば私鉄A線のB駅周辺の物件を検討しているならば,B駅と前後1駅周辺で販売中の物件の価格表をもらうのです。大雑把に説明致しますと,通常10階建のマンションでしたら中間の5階の真ん中の「中住戸」の価格をその住戸専有面積(m2か坪)で割ってm2か坪当りの単価を出します。このm2当りか,坪当りの単価で比較して異状に安ければ何か「問題有り」ですし異状に高ければ何故高いのかを販売員に尋ねて納得いく回答をもらって下さい。

最後に物件そのものの評価です。これは設計図書を入念に見ませんと判りませんが素人の方でも判る方法を次回(#082)にお話致します。


■ここで,コラム御覧の方に御知らせ致します。「朝日新聞」7月5日付け朝刊の「生活欄」に私のコメントが載りますので御覧頂ければ幸いです。

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