押入れの中段棚の納まり

最近,新規分譲のマンションでの住戸間取りの傾向が変化してきました。

3LDKの住戸の中の部屋が全て洋室であるのが約3割強(首都圏で)位と多くなってきました。

以前,このコラムの34号で「これからはオール洋室の3LDKの方が良い。」と書いたのが現実味を帯びてきました。

しかし,まだまだ約7割の3LDKの住戸は洋室2室と和室1室です。

ここで大切なのは和室に「押入れ」は不可欠な収納です。理由は和室を寝室として使用する場合の「布団」の収納場所として使うからです。

さて,この「押入れ」を見ますと設計者の入居者への配慮が一目瞭然にわかります。

「押入れ」を開けて中段の棚を良く見て下さい。
中段棚板の奥の壁と接している所が要注意箇所です。

中段棚板が「押入れ」の奥の正面壁に直接接していたら,その設計者は失格です。

中段棚板の「押入れ」の奥の正面壁取り付け部分に3センチ程度の幅の「スリット穴」(隙間)を正面壁と並行に設けて有るのが正解です。

これは「押入れ」を設計する時に非常に大切な配慮です。

先程も申し上げました様に朝,湿気を帯びた布団をたたんで「押入れ」に仕舞います。下段に敷き布団を仕舞いその上に掛け布団を仕舞います。どちらの布団も湿気を沢山含んでいます。

「押入れ」の中段棚の奥,壁際の「スリット穴」(隙間)が空気の循環を果たす役目が有り下段の湿気を逃がしてくれるのです。

この「スリット穴」が無いと「押入れ」内部での空気の循環が無いので,下段に置いたものが湿気がぬけず「カビ」が発生し易くなり臭くなるのです。

モデルルームに和室が有りましたらまず「押入れ」を開けて中段の奥に「スリット」が有るかを確認致しましょう。

もし無ければその物件の設計者はすべての所で入居者への配慮が欠けた設計をしている可能性が大です。

この様な「スリット穴」を設置するかは「一流」の売主は自社の「設計規準書」に書いて実行させています。

分譲マンションは長く住み続ける所ですので,その様な物件を平気で売っている売主は避けましょう。

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