洗濯機置き場への配慮

今回はマンションの洗面脱衣室の中に有る洗濯機置き場に関してのお話を致しましょう。

マンションは戸建と異なり洗濯機置き場に防水パン(洗濯機パン-WP)が置かれています。
これは万が一洗濯機が故障して水が溢れても下階に漏水しない為の配慮です。

2000年(平成12年)位まではこの防水パンの大きさが80センチ×64センチでしたが,現在はほとんど65センチ×65センチの正方形型になってしまいました。

ですから2000年位までの防水パンの大きさですと「2槽式洗濯機」(洗濯槽と脱水槽が別になっていた洗濯機)が置けたのですが,現在は「1槽式の全自動洗濯機」しか置けない様になってきました。家電メーカーももうほとんど「2槽式洗濯機」は製造していない様です。

先月「内覧会同行」依頼された方は「2槽式洗濯機」が好きで「現在使用している物を置きたいので何とかなりませんか?」って私に尋ねられましたが「もう家電メーカーも2槽式洗濯機はほとんど作っていませんので我慢して1槽式の洗濯機に買い換えて下さい。」と回答致しました。

この洗濯機置き場の防水パンの大きさが小さくなったのは全自動洗濯機(1槽式)が普及したので止むを得ない現象でその代わりにリネン庫のスペースが確保され洗面脱衣室に設置されて良くなったと私は思っています。

さて,この洗面脱衣室の中に有る洗濯機置き場の前に立ちますと背中の上の天井に照明器具があるので自分の影で洗濯機置き場が暗いケースが良く有ります。

これは意匠設計者と電気設備設計者の配慮不足です。そこに洗濯機(日本製)を置いて実験したら良く判ります。洗濯機の上蓋を開けて洗濯槽の中を覗くと洗濯槽の底の方は真っ暗で良く見えません。

この辺もマンションを購入する時にモデルルームでチェックしましたり,販売図面集の住戸タイプ図面で検証する事が大切です。

更に中級マンションになりますと,洗濯機置き場に扉をつけて意匠的な配慮をしている物件があります。この場合は特に照明器具が防水パンの上に無いとかなり暗いです。

もっと問題なのが洗濯機置き場に扉が付いているのに洗濯機置き場の上に換気口(排気口)が無いケースが有ります。洗濯機の上に乾燥機を設置して乾燥機を運転致しますとかなりの湿気を帯びた空気が排出されます。この湿気を帯びた空気を排出する強制換気口(排気口)が無いと扉を閉めて乾燥機を運転すると洗濯機置き場の壁が湿気だらけになり「カビ」の発生の原因になります。

このケースも意匠設計者と空調換気設備設計者の配慮不足です。
折角,洗濯機置き場に扉が付いているのに扉を開けて乾燥機を運転しなければならないという「オソマツ」な設計です。

こういう所も充分注意してマンション選びをして下さい。

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