窓に窓枠(木製)の有無を確認。

この処,内覧会同行で住戸内を見ますと一流ディベロッパーと三流ディベロッパーの差が顕著になってきているのを感じますので,一般の方でも簡単に判る見分け方をお話致します。

モデルルームの住戸内に入ってリビング・ダイニングや洋室の窓周りを見て下さい。
窓周りに木製の窓枠が付いているのが一流です。
三流ディベロッパーは窓枠を付けずに壁のビニールクロスで巻き込んでいます。

建築業界では窓のサッシュの部屋内側に設置する窓枠を「額縁」と呼んでいます。今回驚きましたのは工事費圧縮の為としか思えない「額縁」無しの窓が分譲マンションに増えてきた事です。

20数年前もこの様な事が一時有りましたが自然消滅致しました。戸建の建売ではこの「額縁」無しの家は現在でも結構見かけます。そういう建売物件の家は地元の小さな工務店の「叩き大工」(釘しか使えない大工さんの事)が作っているので「安かろう悪かろう」物件です。

窓に「額縁」は不可欠です。何故窓に「額縁」(木枠)が必要かと申しますと,サッシュはアルミで熱の伝導率がすこぶる良いのです。窓ガラスは最近ほとんどペアーガラスで結露対策をしていますが窓内側枠のアルミ枠は冬場結構結露いたします。

このサッシュ内側枠のアングルピースまでに部屋内のビニールクロスが貼られていたら将来どうなるかは自明の理です。ビニールクロスとサッシュ内側枠のアルミのアングルピースと接するところから結露水が滲みこんできて,ビニールクロスの端が剥がれる恐れが有ります。

たまにこのサッシュ内側枠のアングルピースとクロスが直接接し無い様に幅6ミリ位の塩ビ製の棒を入れてビニールクロスの剥がれ防止を若干和らげている「エセ良心」的マンションも有ります。

しかし窓に「額縁」が不可欠なのはそれだけの理由では有りません。部屋から窓サッシュを見ますとサッシュ面が7~10センチ位外に奥まっていますので「額縁」が無いと壁がそのまま直角に曲がってサッシュ内側枠(アルミ製の物)までいってしまいます。当然ビニールクロスも折り曲げてサッシュ内側枠まで貼られます。

問題はこの点です。窓周りがビニールクロスで折り曲げられていますと,窓の開け閉め等でこのコーナー部分が手や身体が当り,擦れてビニールクロスが早く傷みます。極端に言えば窓周りの角のビニールクロスが早く磨り減って見栄えが悪くなります。

この様な納まりは購入者の事に配慮しているとは思えません。無節操にコストダウンした結果です。

意匠的見地からも窓周りに「額縁」が有ると空間が引き締まります。
建築家の私の価値観では窓には窓枠(木製の額縁)は不可欠な物です。

この木製窓枠の有無でディベロッパーの購入者への配慮の有無も判断できます。

さて, 私の最新著書「買っていい一流マンション ダメな三流マンション」(ダイヤモンド社)が1月19日に発刊されましたので,御覧頂き感想等を頂ければ幸いです。

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