分譲マンションにも「 マスターキー 」は必要では…?

先月,私の妻が生まれる前から長くお世話になり分譲マンションで1人暮らしをしていました高齢の方A氏が亡くなりました。

今回はこの件に関していつもの私の独断と偏見で見解を述べさせて戴きます。

亡くなったA氏は享年90歳で生涯独身を貫きました。

A氏は10数年前には賃貸マンションに住んでいましたが,高齢の為に大家さんより退出を申し出られ,その後分譲マンションを購入して元気に一人暮らしをしていました。

A氏は今年の8月にも妻と電話で元気に話していました。

尚,A氏は1週間に2回程親戚の女性B氏が身の回りの事をお手伝いされていました。

A氏が亡くなる2日前にB氏が訪ねてきました処,ドアフォンを鳴らしても応答が無く,更に新聞受けに新聞が溜まっていました。

B氏は何か異変を感じ玄関扉を開けようと致しましたが,玄関扉の鍵を渡されていませんでしたので,119番通報をして救急隊を呼び玄関扉の鍵を壊して住戸内に入りました。

B氏と救急隊が住戸内に入った時,A氏は倒れており救急隊の声に反応されたそうです。

救急隊が近くの病院にA氏を搬送した時点ではまだ何かお話しをされていたそうですが,入院2日後に逝去されたのです。

病院の先生にお伺いしましたら,あと1~2時間早く搬送され入院していれば助かったそうです。

死因は一応,老衰でした。

この件で感じましたのは,分譲マンションで同じ階の方が高齢者が一人で住んでいる住戸に新聞や郵便物が溜まっていましたら,ドアフォンを鳴らし応答が無ければ直ぐに管理人に告げて119番通報していれば,もしかしましたら助かっていたのでは…と残念です。

また更に管理人が住戸の「 マスターキー 」を持っていれば助かったのではと悔やまれます。

ちなみに「 マスターキー 」とは複数の錠前をひとつだけで開けることができる特別なキーのことで,ホテルや賃貸マンションなどで利用されていて,大家やオーナーがマスターキーを持っています。

しかし,現在の分譲マンションでは管理組合,管理人や管理会社が住戸の「 マスターキー 」を作成及び所持する事はセキュリティー上できないと思います。

私は今後,日本は高齢化社会が進み,分譲マンションへの高齢者入居が増加する様に思われますので,上記A氏の様なケースが多々発生すると思われます。

このコラムを御覧戴いている方の中には,高齢の一人暮らしの人は「 サ高住 」( サービス付き高齢者専用住宅 )に住めば良いのでは…と思われていると思います。

ちなみにワガママですが,私,私の妻,私の周りの人達や元業界新聞の記者の方等は「 サ高住 」ですと,入居者が全て老人なので入居するのが嫌なのです。

更に私,妻,を含め私の友人のほとんどが子供とは一緒に暮らしたくないという人達です。

理由は例え娘夫婦でも一緒に住めば,娘婿に気を遣って生活する事になるので,ストレスの無い一人暮らしの方が良いという事です。

これは今後の高齢者予備軍の本音だと思います。

先程も申し上げました様に今後日本はかなりの数のワガママな高齢者が分譲マンションに一人住まいをすると思います。

ですので.分譲マンションに於いても管理規約の改訂をし,住戸用の「 マスターキー 」を作成し,その管理方法をも検討して戴きたいと存じます。

その様になれば,ワガママな一人暮らしの高齢者が体調を悪くされたとしても,同じ階の住居人が管理人か管理会社に連絡して「 マスターキー 」で住戸玄関扉を開けて,1分でも早く助け,高齢者の命を取り留められるのではないかと思います。

如何でしょうか…?

皆様の率直な御意見戴ければ幸いです。


次回このコラム548号は11月23日( 第4水曜日 ) に更新致しますのでお楽しみに…。


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