万が一の停電時に…。

未だに毎日,日本全国のアチコチで地震が発生しております。

また,豪雨や雷での停電をも起きています。

ですので,今回は『 万が一の停電時に… 』と題しまして,独立系大手ディベロッパーが,停電時に約3日間エレベーターや水道の圧送ポンプ等の共用部に電気を送る新システムを新規分譲マンションに採用された事を御紹介致します。

物件の大まかな概要は下記御覧下さい。

JR中央・総武線の最寄駅からチョット遠いですが徒歩11分の立地で東京23区内です。建物の高さは地上14階建てで総戸数は約50戸強です。専有面積は約65平米~84平米程度です。価格は未定ですが販売坪単価は230万円になりそうです。竣工予定は平成29年3月末との事です。

この物件に採用された新システムは何がスゴいかと申しますと,ディーゼルエンジンを用いた自家発電機を採用せずに,万が一の停電時に「 タイマー制御プログラム 」に依って,太陽光発電と蓄電池で約3日間以上の電力を供給する日本初の「 セーフティアクション 」なのです。

通常のタワーマンション等は万が一の停電時には,ディーゼルエンジンを用いた自家発電機を起動させて給水ポンプや非常灯を働かせます。

上記のディーゼルエンジンを用いた自家発電機は振動や音が大きく,たまに試運転が必要です。

また,ディーゼルエンジンを運転する為のスターターモーター及びスターターモーターを回す為の蓄電池が必要でこのメンテナンスも大変です。

更に,燃料の軽油が腐敗しますので,燃料の入れ替えも必要となります。

日本初の「 セーフティアクション 」では,これらの心配は無い様です。

ただ,良い処だけをとり挙げて誉めてばかりでは私の性に会わないのですので,いつもの私の独断と偏見でディメリットもお伝え致します。

この「 セーフティアクション 」の大きなディメリットは蓄電池の交換費用です。

万が一の停電時に約3日間にエレベーター等を動かす蓄電池の容量と数は半端では有りませんし,交換費用を51戸で負担するのは大変な事です。

また太陽光発電機が屋上に設置されていますが,大規模修繕の時に屋上の防水工事に多額の費用がかかりそうです。

これらの負担額を購入予定者の方々に伝えていると思いますが少々心配になります。

私は先日,ある準大手ディベロッパーでの分譲マンションの商品企画セミナー等に於いて,新製品や新システムは3年間採用を控えた方が良いとアドヴァイスしております。

その理由は,新製品や新システムは発売や開発後,約3年間経過すればクレーム等で改良され,ほぼ完全なモノになるからなのです。

長年,新規分譲マンションの設計及び工事監理に携わった私の経験に基づいた忠告ですので,参考にして戴ければ幸いです。


次回,このコラム540号は7月27日( 第4水曜日 ) に更新致しますのでお楽しみに…。

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