「 熊本大震災 」に関して…。

このたびの熊本地震により,亡くなられた方々の御冥福を御祈りし,被害にあわれた皆さまには心よりお見舞い申し上げます 。

この「 熊本大震災 」は現在もまだ続いています。

今回は「 熊本大震災 」に関して私の独断と偏見で,皆様にこの地震に依る建物への被害状況の見解を申し上げます。

まずは以前から申し上げています,私が最も尊敬し,建築構造に詳しい「 細野 透 」先生が「セーフティ・ジャパン 」4月18日付のコラム『 【 熊本地震 】東海大の学生アパートを倒壊させた「 地域係数Zの悲劇 」 』を御覧下さい。URLは以下です。

http://www.nikkeibp.co.jp/atcl/sj/15/150245/041800042/?P=1

僭越ですが,この内容を私なりに解釈し,このコラムを御覧戴いている皆様に要約して御説明致します。

このコラムを拝読致しますと「 熊本大震災 」で現在も倒壊等が起きています建物の原因は天災だけではないと言うのが「 細野 透 」先生の主張です。

建築家としての私も同感です。

具体的に申し上げますと平成19年5月18日に改定されました「 国土交通省告示第597号 」の3回目に於ける内容改訂です。

2007年( 平成19年 )版の「 国土交通省告示第597号 」内容では熊本県や大分県の「 地震地域係数 」が0.8~0.9になっていた事が建物の被害を大きくさせた要因の一つではないかと考えさせられます。

「 地震地域係数 」とは日本中の各都道府県や市町村に建てられる建物の耐震強度を建築基準法に定める耐震基準を「 1 」とし,その数字に対しての倍数を示したものです。

その倍数を基準に「 建築確認申請 」の構造設計が審査されるのです。

先程申し上げました様に「 国土交通省告示第597号 」に於いて「 地震地域係数 」が熊本県の一部地域や大分県の一部地域が0.8~0.9倍だったのです。

日本に於ける過去数百年前の地震の歴史を見ますと,これらの地域は大地震に見舞われています。

どの様な理由でこれらの地域の「 地震地域係数 」が0.8~0.9倍になったのか理解に苦しみます。

例えば,これらの地域の「 地震地域係数 」が1倍( 現行の耐震基準 )であれば,建物等の被害は若干少なくなっていたのでは…と考えられるのではないでしょうか…。

日本全国全ての地域の「 地震地域係数 」を1倍以上に制定された方が良いと思いますが…。

私の試算でも建築総工事費のアップは坪当り僅か約5万円程度にしかなりません。

この約5万円/坪を節約された為に大きな地震時に於いて建物が損壊しては,建主は救われません。

現在,毎日日本中のどこかで約震度2程度の地震が起きています。

この様な状況下では,「 国土交通省 」は早急に,この「 地震地域係数 」を改めて見直し,更に「 長周期地震動 」にも耐えうる耐震基準を制定し,施行して欲しいと思います。

次回このコラム536号は5月25日( 第4水曜日 ) に更新致しますのでお楽しみに…。


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