「 欠陥マンション 」に対する「 売主 」の対応は…。

今回は「 欠陥マンション 」に対する「 売主 」の対応に関してのお話です。

昨今「 欠陥マンション 」の公表に於いては主に建物の構造上の欠陥及び工事ミス等のケースが多く,2005年の「 姉歯事件 」より「 メディア 」及び「 国土交通省 」の公表が目立ってきました。

その結果,分譲しました「 売主 」の会社の対応が世間の注目を集める事になった事で,ディベロッパーやゼネコンの質が問われる様になり良い風潮だと思っています。

まずは「 姉歯事件 」の「 耐震偽装 」に依り「 売主 」である「 ヒューザー 」という会社の体質では建て替え等の対応が不可能で倒産致し購入者は大損をしました件,忘れられません。

さて,以前より問題になっていました「 三井不動産レジデンシャル 」( 三井不動産の頃 )が数年前に分譲致し「 傾いたマンション 」に「 欠陥 」が有る事を最近になってやっと認めました。

この件に関しまして詳しくは私のコラム522号,523号と524号の『 毎日報道されています「 欠陥マンション 」について…。 』『 「 欠陥マンション 」についての続編。 』と『 傾いた 「 欠陥マンション 」の私の見解は…。 』で詳しく御説明しております。URLは以下です。クリックして御覧下さい。

https://s.sumai-surfin.com/columns/category/50/522
https://s.sumai-surfin.com/columns/category/50/523
https://s.sumai-surfin.com/columns/category/50/524

そして私が一番尊敬し,全く提灯記事を書かない事で有名な「 建築業界 」の御意見番である「 細野透 」先生がセフティー・ジャパンの中で『 「危ない建築」と「安全な建築」の境目を分けるもの 』に於いて,昨年10月16日の『マンションを傾斜させた旭化成建材の罪深い行為 』以降16回にわたりこの件を詳しく分析し公表致しました。URLは以下です。クリックして御覧下さい。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/sj/20090501/150245/

さすがにこの文章を読みますと「 三井不動産レジデンシャル 」が早い段階で「 全戸( 705戸 全4棟 )建て替え 」を決断し,この声明を出さざるを得ないと感じました。

この「 全戸( 全棟 )建て替え 」の決断と声明,具体的には,既存の全戸( 705戸 全4棟 )を解体して取り壊し,新たに同じ敷地に新築し,解体・新築期間は全戸住民の一時住まいの確保及び家賃支払い等を「 売主 」が負担する事です。更に住民に精神的な負担を与えた事に関し,1住戸当り300万円の慰謝料を出すそうです。

ちなみに,この件での「 三井不動産レジデンシャル 」の負担額,私の概算では総額120億円~150億円です。どの様に計算致しましても数百億円にはなりません。

また,そのほとんどの負担額は元請ゼネコンの「 三井住友建設 」や一次下請け「 日立ハイテクノロジー 」や杭工事の元請けである「 旭化成建材 」等が負担する様に思えてなりません。

この「 三井不動産レジデンシャル 」の「 全戸( 全棟 )建て替え 」声明にあわてたのが「 住友不動産 」です。

「 住友不動産 」も「 欠陥マンション 」の件で管理組合と長期間揉めていたそうです。

この物件に関しては私のコラム483号『 またメディアが「 欠陥マンション 」の報道を…。 』を御覧下さい。URLは以下です。クリックして御覧下さい。

https://s.sumai-surfin.com/columns/category/50/483

「 住友不動産 」は当初全4棟の内1棟だけ建て替える旨の交渉を管理組合にしていましたが,管理組合が独自に検査したところ,4棟のほとんどの地中梁で配管貫通穴が主筋を切断していた事が判明致し,止む無く全棟建て替えの決断をしたのです。

しかし「 住友不動産 」の慰謝料は1戸当たり200万円と「 三井不動産レジデンシャル 」に比べて100万円少ないのです。

私の独断と偏見で申し上げれば「 住友不動産 」の方が「 三井不動産レジデンシャル 」の物件より長期間にわたり管理組合と揉め,更に構造躯体の欠損が多数有ったのですから,住民に与えた精神的苦痛が多かったので,その辺りの配慮がもっと欲しかったと思います。

さすがに「 住友不動産 」も「 三井不動産レジデンシャル 」の「 全戸( 全棟 )建て替え 」声明と同じく4棟全てを建て替える声明を先日公表致し,何とか「 旧財閥系ディベロッパー 」としての対応を矜持致しました。

ここで「 旧財閥系ディベロッパー 」の御説明を簡単に致します。

「 旧財閥系ディベロッパー 」は4社有ります。

その4社とは「 三菱地所レジデンス 」「 三井不動産レジデンシャル 」「 住友不動産 」と「 東京建物 」です。

この「 東京建物 」は旧安田財閥の不動産会社です。この「 東京建物 」の物件は「 東京建物 」単独で商品企画しました物件は派手さが無く質素堅実が良いのでお勧めできます。但し他社と組んで商品企画をされたJV物件( 複数社が売主 )はチョットネです。

尚「 旧財閥系ディベロッパー 」の「 三菱地所レジデンス 」の「 欠陥マンション 」に関してはこのコラム467号,468号の『 マンション工事のミス発覚に関して…。 』『 マンション工事のミス発覚に関して…その2。 』を御覧下さい。URLは以下です。クリックして御覧下さい。

https://s.sumai-surfin.com/columns/category/50/467
https://s.sumai-surfin.com/columns/category/50/468

最後に,やはり万が一「 欠陥マンション 」を購入したとしても売主が「 旧財閥系 」や「 銀行系 」ならば体力がありますので安心できますね…。

ちなみに「 銀行系 」のディベロッパーは「 日本土地建物 」( 旧第一勧業銀行系 )と「 新日鉄興和不動産 」( 旧日本興業銀行系 )の2社で共に現在の「 みずほ銀行系 」です。

分譲マンションは「 立地 」が一番と言われていますが,最近は特に「 売主 」及び工事を行う「 ゼネコン 」のチェックも大切なので,事前にその業界のプロに見解を求める事をお勧め致します。

次回このコラム533号は4月13日( 第2水曜日 ) に更新致しますのでお楽しみに…。


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