「 戸境壁 」の「 家具転倒防止対策 」用下地材は…2

今回も「 戸境壁 」の「 家具転倒防止対策 」用の下地材設置に関して前回の続きのお話しです。

前回もワーニングを致しましたが,最近毎日の様に日本中の何処かで地震が発生致しております。

ですので,再度申し上げますが近い将来に,また大きな地震が発生するのでは…と憂いマンションの住戸内に於いて「 家具転倒防止対策 」は必要不可欠だと思っております。

特に「 長周期地震動 」が発生した場合は背の高い家具は「 家具転倒防止対策 」をしていなければ間違いなく置き家具は倒れます。

入居者が倒れた置き家具の下敷きになると生死にかかわると思います。

さて,前回のコラム530号『 「 戸境壁 」の「 家具転倒防止対策 」用下地材は…1。 』では「 戸境壁 」が「 鉄筋コンクリート造 」仕様の「 家具転倒防止対策 」用下地材に関してのお話しでした。

今回のコラム531号は「 戸境壁 」が「 乾式工法 」仕様の「 家具転倒防止対策 」用下地材の設置に関してのお話しを致します。

前回も,お話し致しました様に「 戸境壁 」の仕様は2種類有ります。「 鉄筋コンクリート造 」とボードを使用した「 乾式工法 」です。

今回は上記でも申し上げました様に「 戸境壁 」が「 乾式工法 」仕様の「 家具転倒防止対策 」用下地材の設置に関してのお話しです。

前置きが長くて申し訳ございません。さて,今回コラムの本題であります「 戸境壁 」が「 乾式工法 」仕様の「 家具転倒防止対策 」用下地材の設置に関しての御説明を致します。

「 戸境壁 」が「 鉄筋コンクリート造 」でなく「 乾式工法 」の場合,ビニールクロスの下地材がプラスターボードといえども共用部分ですので釘を打ったり,ボード用ビスを留めたりする行為は管理規約で禁止されているのです。

前回も申し上げました様に,この事はマンションの管理規約書に載っているはずです。

もし管理規約に書いてなければ,そのマンションは将来荒れ放題( スラム化 )になる可能性が大なので新築マンションや中古マンション購入時には必ず管理規約書を確認する事が必要だと思います。

「 戸境壁 」が「 乾式工法 」の場合「 家具転倒防止対策 」用下地材の設置は,通常の「 乾式工法 」の壁面に更に木ビスが留まる耐水ベニア板( 厚さ12.5ミリ:俗称では「 コンパネ 」 )を「 家具転倒防止対策 」用下地材として「 乾式工法 」の「 戸境壁 」の住戸側表面に設置致します。

その方法は「 乾式工法 」の「 戸境壁 」を支える間柱( 軽量鉄骨 )が30~45センチ間隔で入っていますので,その間柱までに小さな穴を開け,先程の「 コンパネ 」を長めの金属用タッピングビス( 電動ドライバーでねじ込むビス )で留め設置致します。

そしてその周り一面を「 コンパネ 」の厚さと同じ厚さ( 12.5ミリ )のプラスターボードを貼ります。

「 コンパネ 」の大きさは上下幅が約30センチで長さは「 戸境壁 」に面した部屋の壁の長さです。

「 コンパネ 」の設置位置は前回同様に,床仕上がり面より上方へ1.8メートルを芯にし,上下15センチで「 戸境壁 」に面した部屋の壁の所です。

この面も前回に申し上げました様に「 コンパネ 」周りに寒冷紗( かんれいしゃ:包帯の様な布 )という布状の物を貼りパテ塗布の後,しごいて平らに致します。

その理由を申し上げますと,前回も御説明致しましたが「 コンパネ 」は木ですので収縮致しますが,プラスターボードは全くと言って良い程収縮致しませんので,将来仕上げ材のビニールクロスに亀裂が生じない様にする為です。

前回と同様に,これは私の苦い経験から申し上げています。

この仕様の場合も「 コンパネ 」部分のみを専有部分と管理規約書に記しますと「 家具転倒防止対策 」用の金物の木ビス留めが可能です。

念の為に申し上げますが,前回を含みこれら2種類の「 戸境壁 」の「 家具転倒防止対策 」用下地材の設置はディベロッパーサイドが購入者に引き渡す前に施工する建築工事で「 重要事項説明書 」内の「 管理規約書 」に記入する事が大切です。そうすれば将来,マンション「 スラム化 」の一助になるのではないかと存じます。

しかしながら「 乾式工法 」の場合の「 家具転倒防止対策 」用下地材に「 コンパネ 」を採用する事は一つ疑問が生じます。

前回の最初に,申し上げました様にマンションの「 戸境壁 」は耐火性能が1時間以上を基準としています。

ですので,マンションの「 戸境壁 」が「 乾式工法 」の場合「 木 」という可燃性の材料を一部分ですが,隣戸と両面に2箇所設置する事は耐火性能試験で1時間以上「 延焼せず 」の認定を確保するのかがとても困難なのではないかと危惧致します。

それらを鑑みますとマンションの「 戸境壁 」の仕様が「 鉄筋コンクリート造 」ではなく「 乾式工法 」の住戸の場合は「 家具転倒防止対策 」用下地材を施していないケースが有るのだと想像致します。

「 戸境壁 」の仕様が「 乾式工法 」の住戸の場合は「 家具転倒防止対策 」用下地を施していないケースが今後も多いので,危険ですから「 戸境壁 」を背にして高い家具は置かない方が良いのではないかと思います。

結局,「 戸境壁 」の仕様が「 乾式工法 」の場合は背の高い家具の配置が限定されてしまいますので購入者( 入居者 )にしわ寄せが及びます。

前回コラム530号と今回コラム531号にわたり『 「 戸境壁 」の「 家具転倒防止対策 」用下地材は …1,2 』を御説明致しました。今回も前回同様に私の「 ポン知恵 」( ちょっとした思い付きで浮かんだアイデア )ですので疑問や反論が有るかたは「 住まいサーフィン 」の私の「 碓井建築オフィスによるサービス 」内の「 お問い合わせフォーム 」に書いて御送り下さい。URLは以下です。クリックして御記入下さい。

http://www.sumai-surfin.com/service/usui-office/

最後に再度「 戸境壁 」では無く「 間仕切り壁 」の「 家具転倒防止対策 」に関しては,このコラム328号『 「 家具転倒防止対策 」を…。 』を御覧下さい。URLは以下です。クリックして御覧下さい。

https://s.sumai-surfin.com/columns/category/50/328

次回,このコラム532号は3月23日( 第4水曜日 ) に更新致しますのでお楽しみに…。

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