高さ20m制限の「 高度地区 」のマンションは…。

今回は高さ20m制限の「 高度地区 」に建つマンションの注意事項を私の独断と偏見で御説明致します。

まず「 高度地区 」とは何ぞや…と思われる方に「 高度地区 」の内容を大雑把に御説明致します。

「 高度地区 」とは「 都市計画法 第八条第一項第一号 」( 昭和四十三年六月十五日法律第百号 )で都市計画区域については,都市計画に,地域,地区又は街区を定めることができる…と規定している地区のひとつです。

そして,都市計画法第九条に定める「 用途地域内において市街地の環境を維持し,又は土地利用の増進を図るため,建築物の高さの最高限度又は最低限度を定める地区 」なのです。

「 高度地区 」は都道府県や市及び区に依って規制内容や呼び名が異なっていますので面倒です。

例えば東京都は「 第1種高度地区 」「 第2種高度地区 」「 第3種高度地区 」までですが,横浜市は「 第1種高度地区 」「 第2種高度地区 」「 第3種高度地区 」「 第4種高度地区 」「 第5種高度地区 」「 第6種高度地区 」「 第7種高度地区 」まで有り,内容も若干異なっています。

さて「 高度地区 」の大雑把な御説明はこの位に致しまして,私が危惧しております高さ20m制限の地区に建つマンションの購入を予定されている方にワーニングを致します。

高さ20m制限地区に建つマンションは通常は地上6階建てですが,この処新規分譲マンションのホームページを見ますと,高さ20m制限地区に地上7階建ての物件がかなり増えていますので要注意です。

要注意の内容は階高( 1階層の高さ )の寸法が適正か否かなのです。

ちなみに,千葉市の「 高度地区の説明書 」2ページの高さ20m制限の解説図に「 6階程度 」と書いてありますので御覧下さい。URLは以下です。

http://www.city.chiba.jp/toshi/toshi/keikaku/gaiyou/documents/02_koudo_s_270331.pdf

建物高さ20m未満で6階建てですと平均階高の寸法は約3.16m確保できます。

その計算根拠は高さ20mより地盤面から住戸1階床面までの部分寸法約50センチメートルをマイナスし,そして更に屋上から防水層立ち上げ部分( パラペット )寸法約50センチメートルをマイナス致しますと実際に住戸が有る部分の高さ寸法は約19mになります。

この高さ19mに6層( 6階部分 )入っていますので,19m÷6層≒3,16mが平均階高の寸法になります。

地上6階建てのマンションで平均階高の寸法が約3.16mは良質な物件です。

処が,先程申し上げました,高さ20m制限地区に地上7階建てのマンションが多々分譲されています。

この地上7階建てマンションの平均階高の寸法を先程の計算式で算出致しますと,約2.71m( 19m÷7層≒2.71m )となり,かなり低い階高になり良質な住戸空間が確保できません。

この平均階高ですと住戸玄関扉の高さは約1.9m程度しか確保できないのです。

この様なマンションを分譲している売主( 事業主 )は購入者( 入居者 )への配慮が不足していると思われます。

たまに,1階部分を地盤面より約1m程度下げて平均階高を約2.85m位にしている物件を見受けますが,この様な物件もパスした方が良さそうです。

その理由は1階住戸床面の高さが地盤面より低いと,雨水が住戸内に侵入する可能性が高いですし,他にも色々と支障が起きると予想致します。

私は建築家として,マンションの平均階高は最低3m以上確保すべきだと思います。


次回のコラム519号は7月8日( 第2水曜日 ) に更新致しますのでお楽しみに…。


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