傾斜敷地の傾斜具合のチェック方法は…。

今回は最近結構急傾斜の傾斜地に建てられているマンションが増えてきましたので,その敷地の傾斜具合をチェックされる方法をお話し致します。

新規分譲マンションの購入予定の方はまず,建物が建つ現地( 敷地 )とその周辺を見て下さい。

「 青田売り 」( 建物の完成前に売る事 )の物件は現地が工事中で敷地外周に工事用の「 仮囲い 」がされていますし,建物の1階位は既に建ちあがっていますので,敷地の外から見ましても敷地の傾斜具合がよく目視できない場合が多いと思います。

その場合はモデルルーム・販売事務所に行き「 物件資料一式 」( メインパンフレット,販売用図面集や価格表等 )を貰って下さい。

そして「 物件資料一式 」の中の「 販売用図面集 」を開いて「 販売用図面集 」の中の「 配置図 」或は「 1階平面図 」を見て下さい。

「 配置図 」或は「 1階平面図 」をよく見ますと敷地境界線内の建物周辺( 外構部分 )に横長の長方形の枠内に±0( プラスマイナス・ゼロ )と書いてある場所があります。

この±0の所がこの敷地の高低差のベンチマーク( 基準点 )になります。

そして,敷地内の外構部分を良く見ますと数か所に横長の長方形の枠内に+( プラス )或は-( マイナス )と数字が入っていますのでプラスとマイナスと数字を良く見て下さい。

例えば横長の長方形の枠内に+2000と書いてある場所は,ベンチマーク地点より2000ミリ( 2メートル )高い事を示しています。

逆に横長の長方形の枠内に-1000と書いてある場所は,ベンチマーク地点より1000ミリ( 1メートル )低い事を示しています。

この一番低い1メートルと一番高い2メートルを合算致しますと,この敷地の高低差が3メートルある事が分かります。

次に一番高い地点と一番低い地点の距離を図上にて物差しで測ります。その図面の縮尺が1/100であれば図上で10センチならば実際の距離は10メートル( 10センチ×100=1000センチ =10メートル )になります。

あとは高低差3メートルを距離10メートルで割った数字が三角関数のタンジェント( tan )の数字になります。この場合は3÷10=0.3ですので三角関数表を検索サイトで出しましてtan0.3の所を見ますと傾斜角度が約17度と判るのです。ちなみに分度器で見ましても角度17度はかなりの急傾斜です。

傾斜している敷地に建てているマンションの購入を予定している方は上記のチェックが大切なのです。

我が国は近年の気候に依る大雨での土砂災害が多発していますので要注意なのです。

先日「 購入相談 」を致しました物件では一番低い所が-1800( マイナス1.8メートル )で一番高い所は+6200( プラス6.2メートル )で数字を合算致しましと高低差が8メートルでした。そして一番低い所と一番高い所の距離が約50メートルでした。

そしてtan数字を高低差割る距離で8÷50=0.16と算出致しました。三角関数表のtan数字の所を見ましたら傾斜角度は約10度弱でした。

傾斜角度約10度は数字だけで判断致しますと大したことのない傾斜角度だと思われる方が多いと思いますが,分かり易く具体的に申し上げますと大規模な自走式多層階駐車場の傾斜路( 1/6勾配 )と同じ角度なのです。

かなり急斜面の敷地ですのでその事を「 購入相談 」依頼者に報告致し,この物件の購入再検討を具申致しました。

傾斜地に建つマンションの購入検討をされている方は敷地の傾斜角度のチェックは必ず行って下さい。

次回のコラム517号は6月24日( 第4水曜日 ) に更新致しますのでお楽しみに…。


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