表彰された区画整理事業への違和感が…。

今回は平成27年1月に大手新聞社が最優秀作品賞として表彰致しました区画整理事業に関してのお話しを致します。

この区画整理事業は『 商業施設・オフィス間での電力融通や創業支援のためのオフィス設置など,従来の郊外開発にはない先端機能が盛り込まれ,近接する大学等と連携し,研究成果事業化のためのプロジェクトも進行している。街を挙げて,新産業の育成と雇用の創出に取り組んでおり,全国にあるスマートシティプロジェクトの中でも屈指の規模と機能を備えている。 』点が評価されたそうです。

この区画整理事業の規模等を申し上げますと,駅周辺の広さが面積約270ヘクタール強で,計画人口約26,000人の街づくりです。2005年から財閥系超大手ディベロッパーが中心となり公・民・学が連携して開発を進めているという事です。

さて,この区画整理事業内容を私の独断と偏見良く見ますと,大きく2つの違和感が生じました。

まず一つ目の違和感は,それぞれの施設の建物高さが均一化していませんで,スカイラインがきれいではないのです。更に付け加えて申し上げますと都心から遠く離れた郊外に高さ約80メートルのマンションが2棟建っている写真を見ましたら,なおさら違和感が生じてしまいました。

多分この区画整理事業地内の住宅やマンション等は将来「 多摩ニュータウン 」と同じ様にゴーストタウン化してしまうのでは…と心配してしまいました。

2つ目の違和感は先程申し上げた財閥系超大手ディベロッパーが分譲致しました総戸数900戸弱の分譲マンションです。

この分譲マンションの概要を申し上げますと,地上7階建ての中層棟が2棟,地上14階建ての高層棟が2棟と地上25階建て超高層棟( タワー棟 )が2棟配置されています。

何ゆえに東京からかなり遠い郊外に25階建ての分譲マンションを計画されたのかが納得いきません。郊外の広い地域の景観をわるくするだけだと思っていますのは私だけでしょうか…?

私事で恐縮ですが,私の家の最寄駅周辺が再開発されまして,その中にタワーマンションが3棟建ち,高層の事務所ビルや中層の商業ビルまで建ちまして景観をかなりそこねています。

先程の区画整理事業の中の25階建てマンションは100歩譲って14階建てにし,高さ45mに揃えるのがこの地域での妥当な計画だと思っています。この都市計画を担当した部署の方々が主張すべきではないかとも思いました。

ちなみに同じ駅圏でこの区画整理事業地に入っていない所で工事中の分譲マンションは地上11階建てで高さは約31メートル以内に納めております。

駅より徒歩10分程度の地域にはまだ沢山アチコチに空き地が有る所ですので,この財閥系超大手ディベロッパーの建てた地上25階建てマンションは異様な光景と感じました。

更にこのタワーマンション平成24年11月竣工でもう約2年強経過していますのに,未だかなりの住戸数が売れ残っているそうです。

タワーマンションの住戸の間取り図を見ましたら,これが財閥系超大手ディベロッパーの住戸プランですか…と更に違和感が生じました。

この住戸プランに関しての内容はこのコラム448号『 最近のタワーマンションは…。 』と全く同じ内容ですので是非御覧下さい。URLは以下です。

https://s.sumai-surfin.com/columns/category/50/448

今回の大手新聞社が最優秀作品賞にこの区画整理事業を選ばれた内容項目内に都市計画上のスカイラインの統一等が含まれていなかった事は建築家の端くれの私にとっては七不思議です。機能のみでの採点ではなかったのかと残念に思われます。

今後この区画整理事業の地域が「 ゴーストタウン 」にならない事を願っております。

尚,次回510号は3月11日( 第2水曜日 ) に更新致しますのでお楽しみに…。


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