「 内覧会同行 」チェックでの理論矛盾-2

先日の「 内覧会同行 」チェックに際して住戸に関する大きな理論矛盾が2つ有り,前回その1つをお話し致しましたので,今回はもう1つの理論矛盾の内容を御説明致します。

もう1つの理論矛盾の内容を詳しく御説明致しますと,今回「 内覧会同行 」チェックしました住戸のメインバルコニーに設置されている隣戸との隔て板の下端がバルコニー先端に有る雨水排水用の側溝(排水溝)の底面より上に約10センチ程度隙間が開いていた事です。

この事が何故に理論矛盾かと申しますと,私の「 内覧会同行」チェックは現地でのチェックの1時間前に依頼者( 購入者 )に御会いして「 重要事項説明書 」や「 管理規約 」等にざっと目を通します。

この新規分譲マンションの「 管理規約 」にペット可であるが「 犬 」や「 猫 」の大きさまで規制していまして,その規制内容は「 犬 」は小型犬「 猫 」も体長50センチ未満までと小さなペットだけは良いと謳っていたからなのです。

となれば,10センチの隙間が有れば小さな猫は簡単にすり抜けて隣戸のバルコニーに行けます。
隣戸の方でペット嫌いの方はとても迷惑な事です。

再度申し上げますが,これは明らかに理論矛盾です。

そして,私に「 内覧会同行」チェックを依頼された方の奥様は「 猫 」は大嫌いとおっしゃって強く是正修正指摘事項として修正工事を行う様に売主に申し出ました。

私事で恐縮ですが,私も犬は大好きで飼っていますが,猫は苦手です。

売主の責任者の回答は前回このコラム504号で書きました通り,多くのディベロッパーの常套句であります「 モデルルーム通りですので修正はできません。 」でした。

この回答にも呆れて,前回のコラム504号で書きました様に,購入者の方と私は理論矛盾個所を修正しない( する気が無い )理由を記載した書面の提出を要求を致しました。

ちなみに,この件も手前味噌で自画自賛になりますが,このコラムの160号『 「ペット可」のマンションの注意点。 』で警鐘を鳴らしていました。URLは以下です。
 https://s.sumai-surfin.com/columns/category/50/160

私の要求に対して先日購入者宛てに回答書( 理由書 )がメールで送られてきました。下記御覧下さい。

■内覧会時のお問い合わせについて

拝啓 師走の候ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。先日は○○○マンションの内覧会にご来場いただきまして、誠に有り難うございました。
内覧会におきましてお問い合わせ頂きました件に関しまして、下記のとおりご報告申し上げますので、ご確認頂きますようお願い申し上げます。
敬具


【ご質疑内容①】
ペット(猫)の飼育に関して、バルコニーの隔板の下端部分の隙間より,隣戸から猫が侵入してくる恐れがある。ペットの飼育ルール及び隔板の仕様について説明してほしい。
⇒ペットの飼育ルールに関しましては、バルコニー等の専用使用部分にはペットを出さないように,ご入居者様には管理していただくことになっております。
また,隔板はモデルルームにて展示させて頂きましたものと同様でございまして,隔板の下端の寸法幅は,サッシ側にて高さ=約50mm( 5センチ )を確保するようにして設置させていただいております。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

【ご質疑内容②】
洗面化粧室の水栓に関して,シンク枠内に納まるように首振りの範囲を制限すべきでないか。キッチンの水栓はシンク枠内に納まるように首振り範囲が制限されており,それぞれの設定のルールを確認したい。
⇒洗面化粧室の水栓につきましては,一般的に首振りの範囲を制限して,水こぼれ防止を目的とした商品のお取り扱いは無く,本マンションの仕様におきましても,首振りの範囲の制限が無いタイプの水栓となります( モデルルームにて展示させて頂きましたものと同様でございます。 )
一方,キッチンの水栓につきましては、製品の機構上,首振りの範囲の制限がある仕様となっておりますが,洗面化粧室の水栓につきましては,首振りの範囲の制限が無い仕様となっております。

上記の売主の回答,今回のコラム505号と前回コラム504号で私が指摘致しました理論矛盾に対して納得いく説明にはなっていませんでした。また,更に書いた方の部署名,肩書きや名前の記入も有りませんでした。これには購入者の方も私も呆れてしまいました。

後日,購入者が「 確認会 」に行きまして再度売主に強く折衝致したそうです。スーパーゼネコンの施工会社はかなり購入者側に立って親身になって色々とアイディアを出してくれたそうですが,売主はそのアイディアになかなかOKしてくれなかったそうです。折衝の最後に1つはOKし修正工事を売主が容認する事になり喜んでおりました。

購入者よりそのメールを戴き,私の「 内覧会同行 」チェックが少しはお役にたてたと思い安堵致しました。

前回のコラム504号で書きました「 洗面化粧台に設置されております水栓の吐水口の首振り角度がシンク内に納まっているか 」と今回の505号で申し上げました「 メインバルコニーに設置されています隣戸との隔て板の下端と側溝との隙間寸法が5センチ未満か否か 」を必ず購入前にモデルルームでチェック致しましょう。

もし,上記の配慮が無い物件でしたら,その物件の購入は見送った方が賢明ではないかと思います。

この理論矛盾した2件は購入後「 内覧会 」チェックで指摘されても修正工事は99.99%行ってくれませんし,売主の会社の体質が購入者への気遣いに欠けています。この様な売主の分譲マンションでは建物のアチコチに配慮不足が生じていると想像致します。

次回,コラム506号は来年の1月14日( 水 )に更新致しますのでお楽しみに…。

先週,12月19日( 金 )に拙書「 一流マンションはここがスゴい 2015 」を上梓致しました。御笑読戴ければ幸いです。URLは以下です。
http://www.amazon.co.jp//dp/4767818907/

皆様良い御年をお迎えください。

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http://www.sumai-surfin.com/service/usui-office/index.html

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