この処,たて続けに建築工事現場で死亡事故が2件発生

今回は,東京都内で8月の21日と22日にたて続けに建築工事現場で死亡事故が2件発生致し,メディアでも報道されましたのでこのコラムを御覧戴いている皆様に御報告申し上げます。

まず,8月21日の建築工事現場での事故の概要を御説明致します。

東京都中央区日本橋人形町のビル解体工事建設現場で防塵用の鉄製パネルが歩道側に倒れ,歩行者の66歳の男性1名が被害に遭い亡くなられました。

この現場責任者の警察取り調べでの説明に依りますと,解体工事現場を囲う鉄製の防塵パネル数枚の撤去作業を早く終了させる為に倒れた防塵パネル数枚を支えていた支柱6本を一度に6本全てを抜く様に作業員に指示した事が原因ですと言っている様です。

本来は,この支柱を1本ずつ抜き防塵パネルの1枚を外し,抜いた支柱を戻してから別の支柱を抜き次の防塵パネルを外さなければならないのですが,工事を早く終わらせる為に,この現場責任者が作業員に支柱6本全てを抜く様に指示してしまったと証言していますので,多分「 業務上過失致死 」容疑になると思います。

この事故は工事現場関係者が事故の被害に遭ったのではなく,現場の外を歩いておりました一般の方に被害が及び稀な事故です。この事は建設業界でもかなり問題になっている様です。

この現場の外を歩いてお亡くなりになった方の御冥福を心よりお祈り申し上げます。

次に,翌日の8月22日に起きた工事現場での事故の概要を御説明致します。

東京都江戸川区西葛西の新築マンション建設工事現場で22日午後7時頃に長さ4メートル重さ42キログラムで直径4.5センチの鉄筋数十本が現場内で倒れまして,男性作業員3名が下敷きになって大怪我をされたそうです。この3名の内30歳の男性と29歳の男性が亡くなられ42歳の作業員が腰の骨を折る等の大怪我になったそうです。

この事故を起こした工事現場は平成28年頃までマンション新築工事を行っておりまして,マンションは現在も販売中なのです。

ですので,今回の物件も現在販売中なので物件名が分かる様な概要等の御説明は売主に失礼だと思いますので遠慮させて戴きます。

しかし,小生が驚きましたのはこの工事を請け負って工事を行っていましたスーパーゼネコンは今年の3月頃にメディアで「 億ション 」での欠陥工事を報道された建設会社です。

既に購入された方々にはお気の毒ですが,売主である旧財閥系ディベロッパーよりその旨の連絡が行くと思われます。

しかしながら,たて続けに東京都内で2件の工事現場で死亡事故が発生した事は誠に遺憾です。

私は盆休み明けで,工事責任者や工事現場員の士気が緩んでいたのではないかと想像致します。

尚,厚生労働省の統計調査では日本全国の建築・土木工事現場では1年に約300名以上の死亡事故が発生している様です。ですので,大雑把に計算して申し上げれば毎日1名は建築・土木工事現場事故で亡くなって方がいらっしゃるという事です。

ちなみに,私の経験で申し上げれば工事現場での事故で現場員や作業員の方が亡くなりましても,救急車を呼びまして,救急車内で搬送中に亡くなった事にして工事現場では怪我扱いに致すケースが多いのです。

理由はその方が警察の現場検証の時間が短縮されまして,工事を止める期間が短くて済むからなのです。警察の現場検証で工事停止期間を短くしたい気持ちは察しますが,警察に虚偽に近い報告を致すのは納得できかねます。

警察にこの様な虚偽に近い報告を行っていれば,いつまでたっても建設工事現場の事故は減少致さないと思います。

今後,建設業界は工事現場での安全管理を更に徹底強化して欲しいと望んでおります。


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