専有面積55.5平米の3LDK住戸が出現…。

今回は,ある新規分譲マンションの住戸の間取り図を見ましてビックリ致しましたお話を致します。

尚,今回の物件も現在販売中なので物件名が分かる様な概要等の御説明は売主に失礼だと思いますので遠慮させて戴きます。

さて,何がビックリしましたかと申し上げますと,総戸数50戸の内の26戸が専有面積55.5平米( 約16.78坪 )の3LDK住戸なのです。ちなみに,残りの24戸が40平米強の1LDKです。

まあ,1LDKの方はともかく,55.5平米の3LDK住戸には驚きました。

最近,新規分譲マンションでは3LDK住戸に於いて専有面積70平米( 約21坪 )未満で60平米台の3LDKが多くなった傾向が多いのです。これらの住戸を見ていますと私は建築家として情けない思いがしています。

処が,この物件では更に専有面積55.5平米の3LDK住戸でかなりショックでした。

これから,その3LDK住戸の内容を大雑把に御説明致します。

まず,リビング・ダイニング( LD )がキッチン脇の通路状部分を含めて約9.2帖表示で,通路状部分を除きますと概算で約8帖程度です。

このLDには食卓セットとカウチやテレビ等を配置するのは至難の業です。

ちなみに,不動産公正取引協議会ではLD表示ができますのは広さが8帖( 12.96平米 )以上と規定しています。尚,1帖表示は1.62平米と規定しています。

そして,洋室( 1 )は約5.5帖表示です。この洋室( 1 )にシングルベッドを2台置くのは大変困難です。しかし,この洋室( 1 )に接して狭小のウォーク・イン・クロゼットが設置されていましたのが唯一の救いでした。

つづいて, 洋室( 2 )は上部吊り戸棚込で約4.0帖表示です。洋室( 3 )も約4.0帖表示ですが,帖数に含まれてないクロゼットが接していました。

しかし,これらの洋室( 2 )や 洋室( 3 )もベッドと机・椅子や本棚等を適正に配置できるかが,かなり疑問だと思います。

上記の部屋の帖数は全て壁厚み中心の芯々寸法ですので,実際の内法( うちのり )寸法でみますと部屋の広さは結構狭いと予想致します。

マンション購入予定者の方が気にされる,浴室の広さは最近の3LDK住戸ではほとんど採用されていない1317( 内法寸法が1.3m×1.7m )タイプでした。これも現在の新規分譲マンションの3LDK住戸浴室は1418タイプですので,久々に見まして驚きました。

まだまだ,この新規分譲マンションには建築家として,申し上げたい事が沢山ありますが,紙面の都合上この辺で…。

不動産業界の方々,専有面積が僅か55.5平米の3LDK住戸を販売する様な分譲マンションはこの物件で終わりにして欲しいものです。

参考に,私は以前このコラム364号で『 永住志向での適正な住戸の広さは…。 』を書きましたので,そちらも御覧下さい。URLは以下です。
https://s.sumai-surfin.com/columns/category/50/364

最後に,この物件の売主が旧財閥系の超大手ディベロッパーであった事もビックリでした。

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