家具転倒防止器具を売主3社で開発

今回は自画自賛になりますが,私が以前から警鐘を鳴らしていました「 家具転倒防止対策 」に関するお話を致します。

8月末に超大手ディベロッパー3社「 三菱地所レジデンス 」「 東京建物 」「 野村不動産 」が「 家具転倒防止器具 」を共同開発致しました。

さて,その3社共同開発の「 家具転倒防止器具 」を具体的に御説明致します。器具の名前は「 スーパータックフィット MNT 」でプラスチック器具メーカーに作製させていました。

「 スーパータックフィットMNT 」は通常ホームセンターで売っております「 家具転倒防止器具 」とは異なり,家具上部への固定用の部品は「 粘着ゲル 」に依って固定し,壁面への固定用の部品は「 粘着ゲル 」か「 ビス 」で固定する様になっております。「 粘着ゲル 」で固定致しますと,家具や壁に「 ビス 」をねじ込まなくて良いので,家具や壁に傷が付かない事が大きなメリットだと推測致します。

尚,「 ビス 」で壁に固定する場合は壁ボードの裏に「 ビス固定用下地材 」が有る事が前提になっております。

そして家具上部への固定用部品と,壁面への固定用部品とは「 耐震バンドかプラスチック製アーム 」でつながっております。更に家具下部手前の床と接する箇所には「 滑り止め器具 」を設けているそうです。

この「 スーパータックフィットMNT 」を設置した家具は震度7でも転倒は防げた様な報告が書かれていました。

ちなみに「 家具転倒防止対策 」に於いては「 三井不動産レジデンシャル 」が既に2011年12月に「 家具転倒防止対策 」を行なう決定を発表していました。

具体的には「 家具転倒防止対策 」として,家具の設置が想定される洋室内の間仕切り壁ボード裏に「 家具転倒防止下地 」の設置を一部の物件で行なっていました様ですが,今後は全て物件の全ての住戸内壁面に「 家具転倒防止下地 」を設置する決定を致したそうです。そして大型テレビ対応対策として壁面の上下二段に「 転倒防止下地 」を設置する様に致したそうです。

更にびっくりいたしましたが,住戸間の戸境壁についても上下二段に「 転倒防止下地 」を設置する様に決定致したそうです。この戸境壁に「 転倒防止下地 」の設置は「 乾式工法 」の戸境壁では簡単に可能ですが,戸境壁が「 鉄筋コンクリート造 」のケースではかなり難しいと私は思います。

理由は鉄筋コンクリート造の戸境壁の場合にはコンクリート表面に直にクロスを貼るのが一番遮音性が高いのです。処が,戸境壁表面がコンクリートとビスが留められる木質系下地材と同一面になっていなければクロスが直に貼れません。その様になっていますと,その上に直にクロスを貼りますと木質系下地材の湿気に依る収縮で最悪の場合にはクロスが破れてしまいます。「 三井不動産レジデンシャル 」さんには,その辺りの事を詳しく公表して欲しいと思います。

今回の,超大手ディベロッパー3社が「 家具転倒防止器具 」を共同開発された事は非常に良い事と思いますが,私はそれ以前に超大手ディベロッパー3社が今後販売する全ての新規分譲マンションに「 家具転倒防止下地 」を設置する事の方が優先事項ではないかと思っていますが如何でしょうか…。

その様になっていましたら,ホームセンターやDIY等で販売しています,多種の「 家具転倒防止器具 」を選べるのではないかと思います。

尚,私はこのコラムではほとんど「 会社名 」を書きませんが今回はとても良い事柄なので,あえて「 会社名 」を公表致しました。

自画自賛になりますが「 家具転倒防止下地 」の有無に関しては,私の「 現地同行 」チェックのチェックリスト項目の中には2005年初旬よりこの「 家具転倒防止下地の有無 」という項目を付加し採点を行っております。

やっと超大手ディベロッパーが「 家具転倒防止 」対策に本腰を入れたのかな…と感じております。


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