「 億ション 」の外壁の一部がRC造でないのは如何なものか…。

私は個人的に「 億ション 」が好きで, 「 億ション 」のHPは必ずチェックしています。

先日,見ました「 億ション 」についての見解を今回はお話させて戴きます。

物件概要を大雑把に申し上げますと,売主は超大手ディベロッパーで,設計・施工は大手建設会社です。そして設計監修に有名な建築家が参加しております。

立地は都心3区( 千代田区,中央区、港区 )の中の1つの区です。構造・階数は鉄筋コンクリート造地上13階地下1階建てで,総戸数は40戸弱です。まずびっくり致しましたのは総戸数が40戸弱なのにもかかわらず,エレベーターが2基設置されていましたのでとても良心的な物件だな…と感嘆致しました。

このマンションの全ての住戸価格は全て1億円以上です。これが本来の「 高級マンション 」である「 億ション 」なのです。理由は購入者( 入居者 )の階層がほぼ同じですからです。

換気設備も「 億ション 」と呼ばれる「 高級マンション 」が本来設置すべき「 全熱交換型換気ユニット 」を備え,外気の吸気と室内の汚れた空気の排気をこの「 全熱交換型換気ユニット 」を通して熱交換し,室内の温度をほぼ一定に保っています。これもおおいに評価できます。

この換気システムを採用している「 億ション 」は久々にお目にかかりました。特にタワーマンションの上層階の「 億ション 」では,ほとんどこの換気システムを採用していませんので「 高級マンション 」ではなく「 高額マンション 」なのです。

そして,HPに掲載されていました,住戸プランを全て見ましたら,一部の住戸にLD( リビング・ダイニング )から直接出入りする「 主寝室 」や「 洋室 」が見受けられ,また戸境壁もRC造( 鉄筋コンクリート造 )で無く乾式工法採用ですので,設備等は良いのに残念で「 チョットネ 」でした。

私の建築家としての持論は部屋( 主寝室や洋室 )というものは本来,廊下から出入りするものであるという事です。この物件1住戸の専有面積が最低でも100平米弱で2LDKですので部屋は全て廊下から出入りする様なプラン作成は可能ではないかと思います。

更に,HPに載っている全ての住戸プランを良くみましたら,バルコニーの形状が「 ベイバルコニー 」( 外壁より湾の様に奥まったバルコニー )の形状なので建物デザイン上は遠くから見れば綺麗です。しかし良く見ましたら「 ベイバルコニー 」部分の奥まった部分の外壁のみRC造( 鉄筋コンクリート造 )ではないのです。ALC版の様な板を並べた外壁でした。

何ゆえ,高さ60メートル未満の建物で,この部分のみ外壁をRC造にせずに,ALC版の様な板を並べた外壁にし,戸境壁も乾式工法にされたのかは,理解に苦しみます。特に「 億ション 」の建物の外観デザインは住まわれる方々の「 ステータス 」を表現させなければなりませんので, 非常に大切なのです。設計者の感覚を疑ってしまいます。

このマンション,先程も申し上げましたが,全ての住戸価格が1億円以上する「 億ション 」で「 高級マンション 」です。「 ベイバルコニー 」周りの外壁もRC造にして「 誘発目地 」( ひび割れを集中的に発生させることを目的とした目地 )を設置し,戸境壁もRC造にするのが本来あるべき姿ではないでしょうか…?

その様にされれば,不動産業界のフラッグシップと呼ばれる超大手ディベロッパーの供給する「 億ション 」ですと自信を持って顧客にお奨めできると思います。

ちなみに,以前このコラム129号で『 「 高級マンション 」と「 高額マンション 」の違い。 』を,私の独断と偏見で書きましたので参考に御覧下さい。URLは以下です。

https://s.sumai-surfin.com/columns/category/50/129


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