「 モデルルーム 」で最低限チェックする項目は…。-2

今回も,私が「 現地同行 」チェックの業務を行う時に「 モデルルーム 」にて最低限チェックする項目のお話を致しましょう。

前回も申し上げましたが,本来「 モデルルーム 」にて皆様に絶対にチェックして戴きたい項目は最低限10項目有ります。私は建築家ですので,これら10項目の中で後程図面チェックすれば判る項目を省きますと,最低限チェックする項目は3項目有ります。

前回は最低限チェックする3項目の最初の第1項目,キッチンの水栓( カラン )の首振り角度チェックのお話を致しました。

今回は最低限チェックする3項目の第2項目である,住戸内の分電盤のブレーカーに女性( 主婦 )が手の届く高さになっているか否かです。これも設計図書に書いていないケースが多いので,モデルルームで実際に「 現地同行 」チェック依頼者の奥様に分電盤のブレーカーに手が届く高さかを試して戴いております。

もし「 現地同行 」チェック依頼者の奥様の手が分電盤のブレーカーの位置が高く手が届かなかった場合,私はその物件は購入者( 入居者 )への配慮が不足していますので,その旨をお伝えいたします。それを聞いた奥様はその物件に対して急に購入意欲が無くなっていくのが感じられた事が多々ありました。

近年,夏の気温が高くなってきていますので,例えば1住戸がリビング・ダイニングと洋室2室のエアコン3台を同時運転致しますと,場合に依っては受電している契約電気容量をオーバーしてブレーカーが落ちてしまう事が生じます。

夜,御主人様が未だ帰宅していない前にブレーカーが落ちますと,住戸内が真っ暗になり奥様はパニック状態になる可能性が大きいのだそうです。理由はブレーカーが落ち,直ぐに分電盤の所に行っても,ブレーカーのレバーの高さが高く手が届かないからだそうです。

真っ暗な住戸内で「 踏み台 」や「 脚立 」を探すのは大変なので,若干重い食卓の椅子を分電盤の有る所になんとか持ってきまして,椅子の座に乗りブレーカーのレバーを上に上げて復旧させるそうです。これでは可哀相です。

ちなみに通常,新規分譲マンションの住戸( 専有面積70平米程度,3LDK )ですと,竣工引渡し時点の電力会社との契約電気容量は40Aです。最近のマンションは入居後契約電気容量不足で度々ブレーカーが落ちますと全住戸60Aまで契約電気容量を上げられる様になっています。50Aか,60Aまで契約電気容量を上げますとエアコン3台同時運転をしてもまずブレーカーが落ちる事は無いと思います。

しかし毎月支払う,電気の基本料金の価格が上がり,春や秋等あまりエアコンを使わない時でも高い基本料金を払わされます。

更に最近のブレーカーはとても敏感に反応いたしますので,例えばコンセントの差込口等に何かの拍子で水がちょっとでも入りますと,ブレーカーが漏電を感知し,落ちる可能性が大きいです。

私は上記の理由で住戸の分電盤内のブレーカーの高さは,身長150センチ程度の女性でも手の届く位置に設置するのが顧客への配慮だと思っています。

更に申し上げますが,私が「 内覧会同行 」チェックで気付いて分電盤の高さを低くする様に修正工事の依頼を致しても,修正工事に応じてくれないケースがほとんどです。その理由は,売主の常套句である「 モデルルームと同じ高さです。 」との回答です。

「 内覧会同行 」チェックで気付いても手遅れですので,購入前の「 現地同行 」チェックで確認致しております。

しかし最近は,前回も申し上げましたが,顧客への配慮が行き届いた売主の新規分譲マンションでは,しっかりと分電盤を下げて設置しています。これも売主評価につながります。

次回は「 モデルルーム 」で私が最低チェックする3項目最後の3番目のお話を致しますので楽しみにして下さい。

尚,前回も御知らせ致しましたが,最初に書きました『 本来「 モデルルーム 」にて皆様に絶対にチェックして戴きたい項目は最低限10項目有ります。 』をお知りになりたい方は,今年( 2013年 )3月に「 日本実業出版社 」より上梓致しました私の本『 建築・設計のプロが教える「 良識あるマンション 」の見分け方・選び方 』の74ページを御覧下さい。
http://www.amazon.co.jp/dp/4534050224/


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