「 販売会社 」の質が物件の質に反映されていたケース

今回は先日行なった「 現地同行 」チェックでのお話を致しましょう。

この「 現地同行 」チェックを行った物件「 現地同行 」依頼フォームを受信しました時にいつもの様に物件名から物件のHPをチェック致しました。

HPの「 物件概要 」を見ますと,売主,販売会社共に名の知られていない中堅ディベロッパーで双方に何の系列関係も有りませんでした。販売会社の方は若干名前を知られている会社で,本来は売主であるケースが多い会社です。建築家の私でも社名は知っていました。

建設会社のみ大手建設会社でしたので,この建設会社が受注した物件ですから,心配は無いだろうと思い,まあ「 現地同行 」チェックしても良いかなと,業務依頼を受けました。

さて,ここでこの物件の概要を大雑把に申し上げますと,立地は東京都下でJR線の最寄り駅より徒歩3分弱の場所です。総戸数は60戸強プラス店舗,事務所が入り,鉄筋コンクリート造地上13階地下1階建です。

「 現地同行 」チェック当日,依頼者と約束した時間に最寄り駅で御会いし,近くの喫茶店で物件の販売資料一式を拝見致しました。メインパンフレットには各階平面図及び詳細な物件概要書が一緒に綴じられていたのには「 チョットね 」でした。そして住戸間取り図は依頼者購入予定のタイプ1枚のみで,これにはびっくり致しました。

それから,物件が建つ現地へ行き,現地周辺をチェック致しました。ここは商業地域ですのでマンションが建つ場所は中高層のマンションやビルに囲まれて日照は期待できない場所でした。更に依頼者の方には生後1年未満の御子様がいらっしゃったので,子供を育てる場所ではないな…と感じた事などをお話致しました。

それから,販売事務所・モデルルームに行きました。まず,モデルルームをチェック致しまして「 設計図書一式 」を拝見致しました。「 設計図書一式 」をざっと見ました処,一応全ての図面が揃っていましたので,久々に感心致しました。

「 設計図書一式 」の「 意匠図 」を開け1階平面図を見ましたら,唖然として椅子からずり落ちそうになりました。な,なんと敷地境界線が前面道路に1m強侵入していたのです。
物件概要書の敷地面積はその部分を含んでいまして,何の注釈も書いて有りませんでした。

早速,販売担当者に問い質した処「 重要事項説明書(案) 」を持ってきまして,その中に「 道路内の敷地面積30平米強は竣工後,道路所有者の地方公共団体へ無償譲渡致します。 」と書かれていました。私は販売担当者に「 物件概要書の敷地面積は最初からこの道路内の面積を差し引いた面積にすべきではないのですか?そしてこの物件は“既存不適格建物”になる旨の記述をしないと宅建業法に抵触するのではないですか? 」と申し上げました。

そう言いましたら,その販売担当者は私に私の名刺を要求してきました。私は「 名刺を要求する時はまず御自分の名刺を差し出してからするのが常識ではないですか…? 」と回答致しました。その後,持ってきました販売担当者の名刺はこの物件の販売事務所専用の名刺でしたので,販売会社の社員としての名刺を私は要求致しました。

その後,販売担当者より若い販売事務所の所長を連れて,販売事務所長が販売会社の名刺を出してきましたので,私は販売担当者に御自身の販売会社の名刺を再度要求致しましたが,無いとの回答でした。私の独断と偏見で申し上げれば,この販売担当者は販売会社の社員では無く,この物件のみの為に派遣会社から来た人だと推察いたしました。

そして再度「 物件概要書 」の敷地面積の表示が誤っている旨を販売事務所長と販売担当者に申し上げましたが,「 重要事項説明書(案) 」に書いてあるので正しいとの主張でした。

ちょっとここで以前このコラム407号『 「 道路拡幅線 」に注意を…。 』を参考に御覧下さい。URLは下記です。

https://s.sumai-surfin.com/columns/category/50/407

上記コラムを御覧戴ければ,私の申し上げた事の方が正しいと皆様に分って戴けると思います。

私に言わせれば,この販売会社の社員の質は三流です。また,この様な販売会社に販売を委託する売主のレベルの低さも判りました。

案の定,物件を精査し,採点致しましたら,三流物件でした。

これから,新規分譲マンションを購入予定の方々,販売会社の社員の質をよく見れば物件内容の質も判りますので,その辺りの観察も充分に行なって自己防衛して下さい。


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