管理会社の簡単なチェックの一例

今回は管理会社の簡単なチェック方法の1つをお話致します。

マンションは「 管理の良し悪しで買え 」とも言われています。ですが,皆様が購入される際に,その分譲マンションの管理会社の良し悪しはまず分からないと思います。ですので,簡単に良否が分かる方法の1つを御説明致します。

最近の分譲マンションの外観のデザインはガラスを多く使っています。問題はこれらの
ガラス部分の清掃です。

エントランスホール・ロビーや各階エレベーターホール風除けスクリーン等の共用部分に最近は大抵ガラスが使用されています。またそれらの清掃は各管理会社に依って違いますが,大抵は年に1回~4回位行います。そしてその清掃費用は管理会社が当初から計算致し毎月の管理費に上乗せしています。

ここまではほとんどの管理会社は行なっています。それも行なっていない管理会社は論外です。

今回私がお話致しますのは共用部分の専有使用をしているガラスの清掃です。最近の分譲マンションの傾向は外観デザインを良くする為に,住戸の窓にガラスの嵌め殺し窓( FIX窓 開閉不可の窓 )を多用し,バルコニーの手摺壁の仕様をガラスにしているケースが多いのです。ちなみに,これらの部分は共用部分の専用使用部分です。

近年,これらのガラス部分の清掃が問題になっていますので,これから購入予定住戸の外観をチェックして下さい。外観は販売図面集の立面図に載っていますので,販売員に立面図の中のどこに購入予定住戸が有るかを聞いて立面図の中に鉛筆でその住戸を囲ってもらって下さい。

そして,販売員にその住戸の窓ガラス外側は入居者でも清掃可能か否かと質問して下さい。もし,窓ガラス外側で住戸内から清掃不可能な箇所が有れば,管理会社が清掃する様になっているか否かを質問して下さい。

私は「 現地同行 」チェック,「 内覧会同行 」チェックに於いては,約4年~5年前位から,上記のガラス清掃の件,管理会社に質問しています。結果は,ほとんどの大手・準大手の管理会社は年に2回~3回位の頻度で清掃費用を計上し,毎月の管理費用に割り振り上乗せした金額を顧客に提示していました。

ここで,皆様意外と気付かなく注意して戴きたい箇所が有ります。それはFIX窓と片引きガラス窓がセットになったタイプの窓です。片引きガラス窓をFIX窓方向に開けますと,片引きガラス窓がFIX窓に重なってかぶりますので, 片引きガラス窓が重なったFIX窓のガラス外側部分は住戸内からは一生清掃できません。この部分の清掃費用も計算し,管理費に計上しているかを,販売員に質問して下さい。この様なケースでは大手・準大手管理会社でも管理費での清掃はほとんど配慮しておりません。経験豊富な良い超大手管理会社はそのFIX窓外側の清掃費用を管理費に上乗せして管理費の金額を決めています。購入予定住戸にその様な窓が有り,窓外側の清掃の配慮の無い物件はパスした方が無難です。

更に先程の立面図を良く見まして,購入予定住戸のバルコニーの手摺壁がガラスでしたら,手摺壁ガラスの外側清掃は入居者が行なうのか,管理会社が行なうのかを質問して下さい。手摺壁ガラスの外側清掃は非常に危険です。柄の付いた清掃ブラシでガラス外側を清掃致しますとかなり身体をのり出さなければなりませんので危ないですし,万が一,清掃ブラシを落として1階住戸の専用庭で遊んでいる幼児の頭に当たれば過失致死罪にもなりかねません。

そこで,今回の本題である管理会社のチェックをするのです。私の今迄の「 現地同行 」チェックや「 内覧会同行 」チェックに於いてバルコニーの手摺壁がガラスの場合は必ず「 手摺壁ガラスの外側の清掃は管理費に計上していますか? 」と売主又は販売会社に質問致します。

ほとんどの売主はこの部分の清掃費用を管理費に計上せずに「 入居者が御自分で行なって戴く様になっています。 」との回答です。これは明らかに管理会社のレベルが低いのです。入居者への配慮が欠けています。

通常設計図書一式が完成し,売主に承認されますと,管理会社に設計図書一式を渡し,エレベーターメンテナンス費用,消防設備メンテナンス費用や水道の圧送ポンプのメンテナンス費用等の共用部分での設備等のメンテナンス費用や管理人の人件費等もろもろの費用を合算し,毎月の管理費を計算致します。

そして先程申し上げた様に住戸に於いて入居者自身が外部の清掃不可の窓ガラス清掃費用やバルコニー手摺壁ガラス外側の清掃費用を上乗せして毎月の管理費を顧客に提示するのが,入居者に配慮有る管理会社です。私の経験では今迄に,バルコニー手摺壁ガラス外側の清掃費用を管理費に計上していた管理会社はわずか2社しか有りませんでした。

2社共,バルコニー手摺壁ガラス外側の清掃は透明ガラスですと年に4回で型板ガラス( 不透明ガラス )ですと年に3回の清掃費用を計上して管理費を割り出していました。

この2社以外は,バルコニー手摺壁ガラス外側の清掃費用を管理費に計上しておりませんでした。この様な売主や販売会社の回答は常に「 御入居されてから,管理組合総会で御決めになったら如何ですか? 」です。

その場合,すかさず私は「 全ての住戸バルコニー手摺壁がガラスでしたら,管理会社に見積もって管理費に乗せて月々の管理費が若干高くなっても賛成多数で承認される場合もありますが, 全ての住戸バルコニー手摺壁がガラスで無い場合や毎月支払う管理費が1円でも高くなるのが嫌な人が多く居る場合は管理組合で否決されますよ。その場合はどの様に対処されるのですか…? 」と売主や販売会社に聞きます。

この私の質問には顧客への配慮が欠けている売主や販売会社は大抵無言で無回答です。

上記2社は売主の会社が経験豊富でしっかりしていますので,管理会社に上記の費用計上の指示をしっかりと行なっているのです。ちなみに分譲マンションの管理会社はほとんどが売主の系列会社です。今回私が書いた事で管理会社の能力チェックができますが,売主のレベルや顧客への配慮もチェックできます。

管理会社の能力や質は今後住む上で非常に大切なチェック事項です。

マンション購入の際に販売事務所へ行かれたら上記の件是非質問して下さい。

参考になれば幸いです。

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