住戸内の引戸の良し悪し-2

前回に引き続きマンションの住戸内の引戸のメリット,ディメリットについてのお話を致しましょう。

前回も申し上げました様に引戸には大きく分けて2タイプ有ります。通常ファミリーマンション等の価格が安い住戸で使われている引戸は床(下)レールタイプですが,ちょっと高額なマンションになりますと,引戸は吊りレールタイプになります。

さて,今回は吊りレールタイプの引戸のお話を致します。

吊りレールタイプの引戸とは懸垂型のモノレール鉄道と同じ原理です。

引戸の扉枠上部横枠(鴨居)の中にボックス型のカーテンレールを大きくした様なレールが埋め込まれております。そのレール内部に樹脂製の車輪が走り車輪を支えている台車にボルトが下向きに付いており,そのボルトで扉を吊って引戸を開閉させている仕組みなのです。

この吊りレールタイプ引戸の大きなメリットは2つ有ります。

1つ目のメリットは引戸の開閉が軽く楽だと言う事です。床レールタイプの引戸の開閉に比べて非常に軽く動くという事です。

その理由は吊りレールタイプの引戸は扉1枚につき最低でも8個の車輪で動いていますので引戸の重さが車輪にかかる負担は1/8です。処が,床レールタイプの引戸の扉1枚に付いている車輪の数は2~3個です。当然車輪にかかってくる重量負担は大きいのでその分開閉時に力を要します。

2つ目のメリットは床にレールが無いので開閉時に下階に音が響きません。夜中など外部の暗騒音が静かになりますとマンション内の住戸同士の音が良く聞えたりするのです。特に床レールタイプの引戸を夜中に開閉致しますと下階住戸に音の迷惑をかける事が多々あります。

また,吊りレールタイプの引戸は床にレールが無いので同じ床材で仕上げてあっても途切れる事がないので空間が広く感じます。

欠点は工事費が高いという事です。100戸規模のマンション1住戸内1ヶ所当たりでせいぜい2~3万円のアップです。

最近はファミリータイプで3千万円クラスのマンションでも吊りレールタイプの引戸を見かける事が増えてきて喜ばしい事です。

その様な物件の売主は購入者への配慮が行き届いていると思い安心できます。

次回は引戸のディメリットを開き戸と比較して御説明いたします。

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