「 旗竿型LD 」に要注意

今回は「 旗竿型LD 」に要注意のお話を致しましょう。

「 旗竿型LD 」と申し上げても,業界関係者しか分からない言葉ですので,具体的に御説明致します。

「 旗竿型LD 」とはリビング・ダイニングルーム( LD )の形が長方形や正方形に近いだけでは無く,LD入口から,かなり長い廊下状のスペースが付置されたLDの事なのです。

このかなり長い廊下状のスペースが旗竿に見えるので「 旗竿型LD 」と呼ばれています。

販売図面集のなかには色々なタイプの住戸プランがありますが,「 旗竿型LD 」になっていますのは主に「 田の字型住戸 」タイプです。「 田の字型住戸 」の縦長LDタイプや横長LDタイプ共に「 旗竿型LD 」が最近はかなり増えてきました。

この「 旗竿型LD 」が最近,かなり増えてきました理由は,景気が悪くなり1住戸の販売価格を安くする為に1住戸の専有面積が狭くなった結果だと私は推測致します。

最近販売しております,新規分譲マンションの1住戸の専有面積は3LDKで70平方メートル弱( 約21坪弱 ),主に約68平方メートル( 約20坪 ) 前後が多いのです。

例えば3LDKの住戸の専有面積が約68平方メートルですと,LDの広さは設計者として大雑把に申し上げれば,最低でも専有面積の1/4確保となり,17平方メートル( 約10.5帖弱)になってしまいます。LDの帖数表示が10.5帖ですと,食卓とリビングセットを配置しましたら,とても窮屈です。

そして,購入予定者はLDの広さを重視いたしますので,LDの帖数表示が10.5帖ですと最近は躊躇してしまいます。

そこで,デベはLDの帖数表示を12帖程度にする為に,LD入口を住戸玄関方向に移動して,本来ならば廊下である部分をLDに取り入れて,帖数稼ぎをしているのです。

これが「 旗竿型LD 」が増えた主な理由です。

「 旗竿型LD 」の実際にLDとして使用できるスペースは,住戸プランに載っている寸法で計算致しますと,大抵は旗竿部分( 廊下状部分 )が約1.5帖~2.5帖分位占めています。ですのでLDの帖数表示が12帖でも実際に使用できるスペースは約9.5帖~10.5帖位なのです。

申し遅れましたが,不動産公正取引協議会ではマンションの1帖の面積を1.62平方メートルと決めております。ちなみに普通の戸建住宅の1帖の面積は約1.65平方メートルです。マンションの1帖の面積の方が戸建住宅の1帖の面積よりも狭いのです。これも改善して欲しい数字です。

これからマンション購入を予定している方に申し上げます。購入予定住戸のLDが「 旗竿型LD 」 でしたら販売担当者に実際にLDとして使用できるスペースの帖数計算をしてもらってから購入検討すべきだと思います。

尚,「 旗竿型LD 」の廊下状スペースから直接,洗面所・浴室に入る「 リビング・イン洗面所タイプ 」が有りますがその様な物件は見合わせた方が賢明です。

「 リビング・イン洗面所タイプ 」を見合わせた方が賢明だという理由については次回詳しく御説明致します。

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