20階建のマンションは要注意

超高層マンションは一般的に20階以上とされています。20階ですと建物の高さは60メートル以上となりますので,建築基準法や消防法の規準やチェックが厳しくなります。建物の安全を確保するための措置といえると思います。

しかし,何事も例外はあるものです。以前,さいたま市で20階建てのマンションですが,高さが59.95メートルというマンション建設計画が進んでいることを知り驚いてしまいました。

計画したデベロッパーの思惑は明らかです。「 超高層にして販売住戸数は増やしたいが,建築基準法や消防法などの厳しい規制は受けたくない 」との事でしょう。
 
さいたま市では条例で,高さ60メートル以上の超高層建築物は確認申請提出前に,環境影響評価を義務づけており,そのチェックや手続を逃れたいという思惑があるのだろうと推測致しました。
 
環境影響評価は,建築確認申請提出前にこれから建てる超高層建築物が周りに及ぼす影響などを事業者が調査計画書にまとめて公表したうえで,市長や近隣の居住者らの意見を聞かなくてはなりません。この手続きを通過するには,かなりの日数と費用を費やされるのです。

1日でも早く着工して資金を回収したいデベロッパー側からしますと日程の見通しがつかない環境影響評価はできるだけ避けたいわけです。

それにしても,ぎりぎり5センチ低ければ法律上問題なしとするデベロッパー側の姿勢はあまりほめられたものではありませんし,顧客無視の計画です。

20階建で高さが60メートル未満ということは,階高( ある階の床面から直上階の床面までの高さ )が平均で3メートルを確保できません。下層階では大梁が大きくなるために,玄関扉高やバルコニー側の窓の高さは1.8メートル程度と低くなります。これは30年前のマンションと同じくらいの扉や窓の高さです。
 
この20階建マンションは建設にあたり市長の許可が必要な総合設計制度で計画されています。審査の段階でよりよい設計に変わると良いと思いましたが,市側の審査がそのまま通った様です。

その後,このマンション販売中に売主が「 ドボン 」( 倒産 )致しました。現在「 民事再生 」中だそうです。

最近のマンション購入者は良く勉強していますので,この様なマンションをチェックし購入しない方向になっています。

ちなみに今回のコラム,以前私が書いた37号「 14階建と15階建は大違い。 」の内容とニュアンスが似ていますのでそちらも御読み戴ければ幸いです。URLは以下です。
https://s.sumai-surfin.com/columns/category/50/37


PS:前回371号コラム内での337号コラム上の「 開口制限ストッパー 」のURLが変更になりました。新しい「 開口制限ストッパー 」のURLは以下です。PDFの18ページです。お詫びして訂正致します。
    http://www.fujisash.co.jp/hp/product/buil/manual/pdf_b540/b54015.pdf

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