2方向に出入口が有る部屋の照明のスイッチに注意

今回はデベが入居者( 購入者 )へ気配りを密にされているかの,判断材料の一つを御説明致します。

それは,2方向に出入口が有る部屋の照明のスイッチ( SW )が,各々の出入口脇付近に設置されていて,どちらのSWでも点灯,消灯可能か,否かです。

一番多い例が「 田の字型住戸 」横長リビングタイプの中和室の照明SWです。横長リビングタイプの中和室はほとんどのケースが廊下側とリビング側,2ヶ所に出入口が有ります。

この場合,中和室の照明SWが廊下側出入口脇とリビング側出入り口脇に設置されていれば気配りされていて生活し易いのです。例えば廊下より中和室に入り照明を点灯し,布団を敷いてから,LDに出る時にLD側出入口脇のSWで消灯できるのです。

また,マンションの住戸内廊下は照明器具が2個から3個ありますが回路は1回路で,通常のデベは玄関の壁と,その先のLD入口脇に3路SWを設置し,玄関で廊下の照明を点灯してLD出入口脇の3路SWで消灯可能な様にしています。

1つの照明器具の回路を2ヶ所でオン・オフできるSWを,電気設備用語では3路SWとよんでいます。ちなみに1つの照明回路を3ヶ所以上でオン・オフ可能にする場合は3路SW-4路SW-3路SWを設置すれば良いのです。数箇所でオン・オフする様にするには
両端の3路SWの間に4路SWを付加すれば可能です。

先程の住戸内廊下でも,入居者への気配りを大切にしているデベは廊下の途中に洗面室或いはトイレが有りますと,洗面室或いはトイレ出入口脇に廊下の照明SWを設置しています。その様にすればLDから出て廊下の照明をオンにし,洗面室に入る時に廊下の照明をオフにできますのでとても便利ですし,節電にも寄与致します。この洗面室或いはトイレ出入口脇に設置するSWは先程お話致しました4路SWを使用致します。

話を元に戻しまして,マンションの住戸内には2方向に出入口が有る部屋は先程の中和室だけではありません。

廊下とキッチンへの出入口が有る洗面室や,出入口とウォーク・スルー・クロゼット( W・T・C )の有る寝室( 洋室 )等がそうです。これらの部屋の照明SWは2ヶ所必要です。特にW・T・C付きの寝室では, W・T・C出入口脇に寝室照明のSW設置は不可欠だと思います。しかし設置されていないマンションがたまに有ります。その様なケースをみますと,同じ建築家として気配りが欠けている設計だなと感じてしまいます。

尚,費用の概算を計算致しますと,3路SWはプレート等込みで1個約3千円程度です。そして配線用Fケーブル( 銅の心線をビニール樹脂で二重に覆った電線の一種で住宅の屋内配線用として一般的に使用 )が1m当り約400円程度です。それに工事費( 手間賃 )を加算しても原価で1万円強です。従って,分譲マンションの住戸価格が約2万円弱程度高くなります。この程度の工事費をケチって入居者( 購入者 )への気配りが欠けているデベの物件は,避けた方が賢明です。その様なデベは「 設計基準書 」が不備で,物件全体にわたって気配りが欠けている箇所が多いのです。

新規分譲マンションを購入検討される際には,上記を参考にして,是非モデルルームを良くチェックして下さい。

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