「 用途地域 」のチェックは必要-2

今回は前回の続きでマンションを購入されようとしている方に是非チェックして戴きたい「 用途地域 」のチェックのお話です。

まず,前回の復習を致します。何故「 用途地域 」のチェックが必要かと申しますと,購入予定のマンション及び周辺の「 用途地域 」をよく調べませんと,入居後悪い影響が発生する恐れが有るからです。

「 用途地域 」の確認は,物件のホームページの物件概要や,販売パンフレット図面集の中の物件概要をまず見て下さい。その物件概要の中に「 用途地域 」或いは「 地域・地区 」と言う項目があり,その項目の中に「 用途地域 」の種類が記入されています。「 用途地域 」のチェックが必要な箇所は,購入予定の物件が建つ場所の「 用途地域 」と隣接及び周辺の「 用途地域 」です。隣接及び周辺の「 用途地域 」は販売員に聞いて下さい。

さて「 用途地域 」は12地域あり,前回は「 住居系用途地域 」の7地域でした。前回「 用途地域 」の用語内容をご存知無い方に,おおまかに「 用途地域 」の御説明をしておりますのでそちらを御覧下さい。

今回は「 商業系 」2地域と「 工業系 」3地域の「 用途地域 」の御説明を致します。

まず「 商業系用途地域 」からです。2地域有ります。

1,近隣商業地域.
商業系の地域で,近隣の住宅地の住民に日用品などの販売を行うことを主な目的にした商業施設,その他の業務の利便を増すために定められた地域で,マンション,商業・オフィスビルなどが混在しております。劇場,映画館や演芸場は広さに関係なく建設可能です。但し,キャバレー,ダンスホールや個室付き浴場等の風俗営業店の建設は不可です。作業場の床面積の合計が300平方メートル以内の自動車修理工場等は建設可能です。

2,商業地域.
主に店舗や事務所などの利便を増進するために定められた地域。特例を取得しない限り容積率は最大1000%で超高層ビルは建設可能です。更に,キャバレー,ダンスホールなどに加えて個室付浴場やストリップ劇場等の風俗営業店が唯一認められた用途地域です。危険性や環境悪化のおそれが少ない工場で作業場の床面積が150平方メートル以内であれば建設可能です。住環境として向いていません。そして,子供を育てる環境では無いと思われます。

次に「 工業系用途地域 」です。3地域有ります。

1,準工業地域.
火災や公害発生等,危険や環境悪化の恐れが少ない工業・工場の利便を図る地域です。住宅や学校,病院及びその他生活利便施設も建築できる。この地域の工場跡地に比較的規模の大きなマンションが建つことも少なくない。風俗営業店は個室付浴場以外は建設可能です。危険性が大きいか又は著しく環境を悪化させる恐れがある工場の建設は禁止しています。住宅地やマンション用地とする場合は,周辺環境や工場の種類などをよくチェックすることが大切な地域です。

2,工業地域.
工業の利便を図るために定めた地域です。危険性や環境悪化の恐れが大きい工場も建設可能です。店舗等は床面積が10000平方メートルまでは建設可能です。幼稚園,小学校,中学校,高等学校や大学の建設は不可です。また,病院の建設も不可です。パチンコ屋,カラオケボックスなど小規模な娯楽施設は建設可能ですが,ホテル,キャバレー,劇場等の施設は建設不可です。住宅の建設は禁止されておりません。しかし,住環境としてはお奨めできません。工場の労働者の寮・社宅などが中心で,一般的な住宅供給はほとんど有りません。

3,工業専用地域.
工業の利便を図るために定めた工業の専用地域です。マンション,一戸建て,寮・社宅等の住宅の建築が一切禁止されている唯一の用途地域です。飲食店や店舗などの商業施設も規模にかかわらずほとんど建設不可です。娯楽施設もカラオケボックス( 10000平方メートル以下 )などを除いて建設不可です。学校,病院や老人ホームの建設は不可です。大規模な工場が集積している地域で臨海部や内陸の工業団地等がこの地域です。

以上が「 商業系用途地域 」2地域と「 工業系用途地域 」3地域の簡単な説明です。

マンションを購入予定されている方々は,その物件の建つ場所の「 用途地域 」の確認をされていますか…?また,更にその物件周辺の「 用途地域 」を販売員にお尋ねになっていますか…?

多分,ほとんどの方が,物件場所とその周辺( 半径500m位 )の「 用途地域 」のチェックはしていらっしゃらないと想像致しますので,この事は大切なチェック要件なので是非実行して下さい。

さて,これからマンションを購入される方々に「 用途地域 」に関しての注意事項を小生なりに独断と偏見で申し上げますので参考になさって下さい。

まず,家族構成が夫婦と子供がいる御家庭の方にアドバイス致します。子供さんがいる家族にとっては「 商業地域 」はお奨め致しません。理由としては「 風俗店 」が建設可能なので教育上良くないからです。

また「 商業地域 」に建つマンションではメインバルコニー側の目の前に簡単にタワーオフィスビルやタワーマンションが建設可能なので,将来これらが建ちますと終日,陽が入りません。

但しマンションが建つ南側隣接地が「 第一種低層住居専用地域 」や「 第二種低層住居専用地域 」であれば,冬至の時点でも約4階以上は陽が入ります。「 商業地域 」に「 第一種低層住居専用地域 」や「 第二種低層住居専用地域 」が隣接しているエリアはほとんど有りませんが「 近隣商業地域 」では「 第一種低層住居専用地域 」や「 第二種低層住居専用地域 」が隣接しているケースはたまに有ります。

また「 商業地域 」は飲食店舗や大型スーパーが有り,そこで調理をしていますから,臭気が漂ってきまして住環境には向きません。特に大型スーパーが直ぐ近くに有りますと,冷凍ケース用冷凍機の屋外機が24時間運転していますので,夜はかなりウルサイです。

まだまだ「 用途地域 」についての注意点は沢山ありますが,だいぶ,コラムが長くなってしまいましたので,前回と今回御説明致しました「 用途地域 」の内容を参考にしてマンション購入を検討する事をお奨め致します。もっと「 用途地域 」についての注意事項を御聞きになりたい方は小生に相談して下さい。

マンション購入の一助になれば幸いです。

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