カビや湿気の原因は-1。

梅雨に入りましたので,湿度が高くなりカビが発生しやすくなり要注意の季節になりました。

そこで,今回はマンションのカビの原因と対策についてお話しましょう。

マンションの住戸は気密性が高いので湿気が多くカビが発生しやすいのです。住戸内のどこにカビが発生するかと聞かれますと,まず思い浮かぶのは湿気が一番多いバスルームでしょう。最近のマンションの浴室の床は水が表面に残りにくく,滑りにくい床材等が使われてしますのでカビの発生も少なくなってきました。しかし,油断していますとバスルームの床だけでなく,壁や物干用ハンガーパイプ等の金属部分にも黒カビが発生する可能性が有ります。

平成15年( 2003年 )7月に施行された改正建築基準法ではマンション住戸内の空気を2時間に1回総入れ替えする能力を持った24時間機械換気システム設置が義務付けされました。この改正基準法を適用されたマンション住戸では梅雨時でも,だいぶカビの発生が少なくなった様です。

部屋の壁にも黒いカビが発生する事があります。特に新築マンションのコンクリートは約3年以上経過しませんとコンクリートが完全に乾かないとも言われています。ですから入居して約3年以内は隣戸間の鉄筋コンクリート造の戸境壁面より湿気を発散しています。この鉄筋コンクリート造の戸境壁に直にビニールクロスが貼ってある場合は表面に黒いカビが発生し易いので要注意なのです。だからと言って戸境壁が乾式工法( ボードで構成された壁 )の物件は私はお奨めしかねます。理由は,鉄筋コンクリート造の戸境壁面に直にビニールクロスが貼って仕上げしてあるのが一番,隣戸との遮音性は良いからなのです。

この,室内を浮遊する黒カビの胞子は喘息やアレルギーの元になるともいわれています。出来る限り減らすには,やはりまず住戸内の強制機械換気です。先程も申し上げました様に2003年7月以降に着工したマンションでは2時間で住戸内の空気をすべて入れ替えできる能力がある24時間機械換気システムの設置が義務づけられました。これによって,カビの発生はかなり防ぐことができる様になりました。ただし換気機械を運転していましても,外気を取り入れる吸気口が全開になっていなければ換気機械は空回り状態になりますので,吸気口は必ず全開にしておく必要があります。吸気口を全開に致しますと,外の暑い空気が入り,冷房の効きが悪くなるからといって,開き具合を抑えている住戸をたまに見かけますが,絶対に全ての部屋の給気口を全開にしておいてください。
 
中古マンション等,24時間強制機械換気システムでないマンションでは,吸気口を全開にしたうえで,更にトイレの換気扇を常時運転させておくことが湿気やカビ対策になります。
 
台所で料理や煮炊きする時の湯気も,この季節では無視できません。その為にレンジフードは「 強 」で運転してください。レンジフード専用の吸気口が設置されているならば,こちらも全開にしたほうがいいと思います。レンジフード専用の吸気口が無い住戸もたまに見受けられますので,その様な住戸でレンジフードを「 強 」で運転する時は台所近くの部屋の窓を少し開けて吸気して下さい。住戸の24時間換気システム用の吸気口から入ってくる空気量ではレンジフードの排気量をまかなえませんのでこれは是非実行して下さい。

カビの「 栄養 」は室内のちりやほこりです。これは掃除を徹底することで減らすことができます。更にじめじめするな,と思われる日は除湿器やエアコンで余分な湿気を取ることです。特に新築のマンションでは雨の日以外はなるべく住戸内の窓や扉を全て開けて風通しをよくするようにして湿気を少なくする事を,心がけて下さい。

これから,新築マンション購入を予定されている方は,レンジフード専用の吸気口が設置されている物件かどうかをチェックされる事をお奨め致します。中古マンション購入を考えている方はできましたら,2003年7月以降の法規に基づいて着工された物件を探されるのが良いと思います。

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