「 完成在庫住戸 」「 中古マンション 」の大切な維持管理部分は…。

この処,私の「 現地同行チェック 」依頼の物件では,新規物件が少なく「 完成在庫住戸 」や「 中古マンション 」が増えていますので,今回は「 完成在庫住戸 」「 中古マンション 」が空き家の時期にキチンと維持管理をしていたかのお話を致します。

まず「 完成在庫住戸 」は約3ヶ月以上も売れ残っていれば要注意です。「 中古マンション 」も約3ヶ月以上人が住んでいなければ,注意が必要です。

マンションにしても戸建にしても,約3ヶ月以上空き家になっていますと,住戸内はとても傷みます。人間が住んでいれば適度の湿気を発散していますので,木質系の部分のフローリングや扉等の変形( 主に反り等 )が顕著に出てきません。

さて,今回の本題の「 完成在庫住戸 」「 中古マンション 」の大切な維持管理部分の御説明を致します。

「 現地同行チェック」で,竣工後長期に亘って売れていない「 完成在庫住戸 」や,人が長期住んでない「 中古マンション 」に入りますと異臭が漂っているケースが多々見うけられます。この異臭の臭いの種類はほとんどが下水の臭いなのです。そしてその異臭が住戸内のクロス等に染み付いてかなり臭う物件がたまに有ります。

では,どうして下水の悪臭が住戸内に漂うのかを,御説明致します。

人が長期( 約3ヶ月以上 )住んでいませんと,水を使用しませんので住戸内の水周りの排水管の封水( トラップ内部に溜めておく水で,悪臭の逆流を止める )が乾いて無くなり,下水本管からの悪臭浸入を阻止できないからなのです。

具体的に御説明致しますと,台所のキッチンシンクに水を流しませんとシンク排水口下の排水トラップ( 排水設備における封水機能の部位 )に水が溜まっていません。その結果,封水できないので下水本管からの悪臭が漂う訳です。

同じく,浴室の床の排水口,洗面化粧台洗面器の排水口,トイレの便器や洗濯機置き場の防水パン排水口にもトラップが設置してあります。これらのトラップのどれか1ヶ所でも封水が乾いて無くなりますと下水本管からの悪臭が住戸内を漂いはじめます。

特に要注意なのは便器内のトラップの封水が乾いて無くなった時です。便器の排水管は汚水管につながっています。汚水管の臭いはハンパではありません。キッチン,浴室,洗面器や防水パンは雑排水管につながっていますので,汚水管の悪臭ほどひどくはありません。

上記の様に下水の悪臭が住戸内に漂わないようにするには「 完成在庫住戸 」や「 中古マンション 」の水周りのトラップの所へ定期的に水を注水しなければなりません。

ここで,面倒なのは「 完成在庫住戸 」「 中古マンション 」は往々にして水道局との契約を止めていますのでカラン( 蛇口 )から水がでません。ですので共用部分の水道の水を大きなヤカン等に入れて行なわなければならないのです。かなり面倒な作業なので「 完成在庫住戸 」や「 中古マンション 」の水周り部分の維持管理が疎かになっているケースが多いのです。

「 完成在庫住戸 」や「 中古マンション 」の購入を予定している方は住戸に入ってみまして下水系の異臭が感じられましたら,その住戸の維持管理が水周りだけで無く維持管理全般が悪いので,なるべくなら避けられた方が良いと思います。

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