おすすめできない「 メニュープラン 」

新規分譲マンションの売れ行きがイマイチだそうです。こういう時こそ,デベロッパーは工夫を凝らした住戸プランで購入者を引きつけてもらいたいものです。処が,なかなか思い切った良い住戸プランは出てきておりません。

分厚い間取り集を見ますと,凝った住戸プランが用意されているのかと思ってしまいますが,相変わらず外廊下側に2部屋が配置されている「 田の字プラン 」の一部を少しずつ変えているだけだったりしています。

先日,「 購入相談 」をされた時に見た新規分譲マンションは総戸数が60戸強にもかかわらず「 田の字プラン 」のバリエーションが16タイプも用意されておりまして,唖然としてしまいました。現在,デベロッパーは工夫を凝らせた思い切ったライフスタイル提案型の住戸プランを供給する事で,勝負する自信がないとしか思えません。
 
そして,そのマンションも他社のマンション同様に,間取りのバリエーションを増やすだけでは自信がないので「 メニュープラン 」を用意している住戸が沢山有りました。

「 メニュープラン 」とは,住戸の間取りの一部を変更し,事前に作ってあるプランを購入者の希望で無料で選べる設計変更です。

例えば,ある「 メニュープラン 」ではオリジナルのプランの縦長リビングダイニングルーム( LD )11帖の脇にある6帖の和室を設けるのを止めて,LDを17帖( 11帖プラス6帖 )と広くしているのです。

一見すると良さそうですが,3LDKが2LDKになるので,私はLDを広くさせて居室の数を少なくする「 メニュープラン 」はおすすめ致しません。元のオリジナルプランでお住まいになるほうが良いと思います。

理由を御説明致しましょう。まずLDが広くなることで,毎月の冷暖房費がかなり高くなります。節電をしなければならないこの時代の傾向に反します。冬場の温水床暖房費も単純に床が広がる分,多めにランニングコストがかかるとして約1.5倍程度増加致します。そして照明にかかる電気代もアップします。電気使用量やガス使用量の節約が重要なこれからの時代,長く住む事を考えますと,私はおすすめ出来ません。
 
更に将来,中古で転売することを考えましても,その様な「 メニュープラン 」は「 NG 」です。中古マンションの購入者の傾向は,子どもを多く抱える家庭が多いので,広いリビングダイニングよりも部屋数が多い住戸のほうが人気も高く,売却価格もその分高めに指値できます。

「 メニュープラン 」を選ぶ際には良く考えて欲しいと思います。

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