マンションリフォーム業者と依頼者との価値観の違いを統一

私は2月初旬から中古マンションを購入された方より,リフォームのコンサルティングと工事監理の依頼をされまして,時々現場に行っております。

2月末,依頼者と一緒に現場に行き工事監理をしました処,施工の段取りや工事内容が良くなかったので,具体的に悪い箇所を私が指摘して現場責任者に注意を致しました。

すると,現場責任者の口から出た言葉は「 リフォーム工事ですから,こんなもんですよ。 」
というとんでもない回答で,全く私の指摘を無視致しました。

リフォームを請け負った会社はリフォーム業界では大手の会社ですし,営業も兼任している設計者は人柄も良く安心していたのですが,現場責任者の工事に対する認識や価値観は我々とずれていたのです。

依頼者は驚き,怒りを顕わにして,現場責任者に「 碓井さんの指示に従って下さい。 」と強い調子で申しておりました。それでも,屁理屈を述べて修正工事に取り掛かる様子が有りませんでしたので,依頼者は設計者兼営業の方を現場に呼び出しました。

1時間程でリフォーム会社の設計者兼営業の方が来てくれましたので,依頼者と私が事の成り行きを説明しました。設計者兼営業の方もそれを聞いてびっくりし,現場責任者を外に連れ出して諭していた様子でした。そしてその日の工事は中断し,修正箇所の確認を行いました。設計者兼営業の方は今後,依頼者と私が現場に来る日を決め立会いたいとの申し出でが有り快諾致しました。

その後,私は依頼者に現場責任者のリフォーム工事に対する価値観が違うので現場責任者の交代を奨めました。依頼者は「 後程,現場責任者と設計者兼営業の人にメールで厳重注意を致します。それでも現場責任者のリフォーム工事の価値観や意気込みが直らなかったら交代してもらいましょう。 」と言われました。

依頼者は我々と今回のリフォーム会社の設計者兼営業の方と現場責任者との価値観が違う事を憂慮し,彼らにメールを送りました。
メールの内容を抜粋して下記に記しましたので御覧下さい。

『 本日,碓井さんからお願いがあったと思います。碓井さんは,私の家のような小規模工
事でも,できる限りよいものに仕上げようと,皆さんからどんなに疎ましく思われようとも,高い要求をさせていただいていると思います。

2004年に,私は初めて碓井さんと会いました。そのとき3時間程度のマンション購
入相談をしていただき,3万円払いました。それ以降,6年間,私は数十件の物件を見て
,その都度碓井さんに相談しました。この6年間で購入してもよいという物件は,わずか2件でした。そのうちの1件が今の私の家です。こだわりにこだわって購入した物件であることを理解していただければと思います。

どんなに,こちらが感情的になっても,碓井さんは決して信念は曲げません。6年間付き合ってきて,建築家としての確固たるプライドを感じました。

以下,碓井さんの毎週火曜日のコラムの中から,こういう意識で私の家を作っていただ
きたいというものを抜粋いたします。

 「神はディティールに宿る」
  https://s.sumai-surfin.com/columns/category/50/194

 「誠実に勝る近道無し」
  https://s.sumai-surfin.com/columns/category/50/158

これを拝見しました時,私は依頼者の方が機転を利かせてメールしてくれたことに感謝致し,今後を期待致しました。

後日,現場に行きましたら,設計者兼営業の方と現場責任者の価値観が我々との価値観と統一され,仕事に対する取組み姿勢に変化が表れました。私に対する態度も変わり,私と一緒に良い工事をしようとする意気込みが感じられ工事内容が格段に良くなりました。

依頼者が設計者兼営業の方と現場責任者に送信されたメールはとても効果が有った様です。

このコラムを御読みになっている方々,殆どのリフォーム会社はこのような事がないと信じていますが,万が一,雑な工事や契約内容と異なった工事をされてしまった場合は,今回の依頼者のメールの様なものを発信するか,それでもダメであれば,なるべく早く現場責任者を代えてもらうように交渉するのが良いと思います。私の経験では,そうすれば必ず良い工事になります。

現在,このリフォーム工事は順調に進み近日中に竣工し,竣工検査を迎えます。
竣工検査がとても楽しみです。

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