屋外階段が鉄筋コンクリート製であれば購入者に配慮している。

大手の不動産会社(売主)は一流とは限らないと私は常に言っています。大手の不動産会社(売主)でも私の価値観では一流は数社しか有りません。ほとんどが二流か三流です。

一流の売主は購入者への配慮が行き届いたマンションを供給しています。入居後もなるべくメンテナンス費用がかからない様にしています。

ではここで,大手不動産会社が一流か三流かをマンションで見分ける簡単な方法を御紹介致します。

まず,購入候補のマンションの屋外階段の仕様を見る事です。この屋外階段(外部階段)の仕様が鉄筋コンクリート製であれば合格です。逆に鉄骨で作られた鉄骨階段であれば購入候補からは外した方が良いと思います。

鉄骨製の外部階段(屋外階段)は絶対に数年(中には1~2年)で錆びます。そして雨が降った後「錆び汁」が垂れてきます。

25年位前には私もマンションの外部階段を鉄骨で設計した事が有ります。竣工後1年検査に行った時に入居者の方から「設計屋さんうちの主人が外部の階段を下りていたら上から錆び汁が落ちてワイシャツの襟にシミが付いて取れないから弁償して下さい。」と言われました。その方だけに弁償金を払えば,マンション全ての方に同額を支払わなければならないので,ただひたすら謝りました。

その鉄骨階段は工場で製作し,錆び止め加工をしたにもかかわらず1年で錆びてしまいました。

最近の例では「東京国際フォーラム」の建物の外階段に顕著に錆び汁が落ちています。この建物は内庭に面した外階段が建物のデザインの一部になっています。

私が見る限りこの外部階段はかなりお金をかけて工場で錆び止め加工をしたと思われます。
鉄骨階段製作後に工場で溶解された亜鉛の槽の中に「ドブ漬け」された,俗に「ジンクロどぶ漬け」加工と言う錆び止め対策です。にもかかわらず「東京国際フォーラム」の外階段は竣工して2年目頃から錆び汁が出ていました。

錆び止め加工をしているのに何故錆びが出るのかを御説明致します。鉄骨階段は通常1階か2階分毎に分けて製作いたします。それを工事現場に搬入して現場で組み上げるのです。

工場で製作された物は2~3ミリの誤差も無く出来ています。処が現場で組み立てると現場の建物は多少の誤差がありますのでどうしても組み立てる為のビス穴や鉄骨階段の一部を若干削ったりしなければうまく納まりません。ビス穴や鉄骨階段の一部を削りますとその部分の錆び止めが剥がれてしまいます。組み上げた後,削られた部分に錆び止め塗料を塗っても気休め程度の効果です。この様な理由で工場で錆び止め加工された屋外階段でも2~3年で一部分が錆びてくるのです。

マンションの屋外階段が鉄骨製ですと頻繁に錆び止めを塗りその上にペンキを塗らなければなりません。当然その費用は入居者の負担です。

屋外階段が鉄筋コンクリート製であれば購入者の修繕積み立て費用は少なくて済むわけです。

この様な所にも一流の売主か,三流の売主かが良くわかります。

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