エアコン設置不可能な中和室,中洋室にエアコン設置をする方法-2

今回は前回に引き続き『 エアコン設置不可能な中和室,中洋室にエアコン設置をする方法 』のお話を致します。

購入された,マンションの住戸が「田の字型」プランで横長LD( リビング・ダイニング )タイプの中和室,中洋室等に於いて入居後にエアコン設置可能な仕様ならば良いのですが,中古マンションや新築マンションでも,未だに中和室,中洋室にエアコン設置不可能なケースが多いのでその様なマンションの中和室,中洋室にエアコンが設置出来る方法を今回は具体的に御説明致します。

さて,前回も申し上げましたが私は現在,築22年の中古マンションを購入された方のリフォーム工事のコンサルタントを行っています。その,依頼者から中和室にエアコンを是非設置して欲しいとの強い要請が有り,かなり検討を重ね今回は実際にどの様に計画したかを御説明致します。

まず,一番にこのマンションの管理規約の禁止事項を聞きました。内容は,コンクリート部分に関しては共用部分ですので,コンクリートに釘を打ったり,ビス穴を開けたり,外壁に穴を開けたり既存の穴を大きくしたりする事は禁止と書いてあり,かなり厳しいものでした。もし管理規約の禁止事項を遵守せずにリフォーム工事を行った場合は現況復帰させるという事でした。

私はその管理規約禁止事項を見てこのマンションの住民はインテリ度が高くマンションを大切に維持していると感心致しました。この管理規約禁止事項の内容が厳しくありませんとマンションのコンクリート劣化が加速してしまい最終的には「 スラム化 」してしまいます。

この厳しい管理規約禁止事項の条件下で中和室にエアコン設置は不可能に近いですが,建築は若干お金をかければ何とかなるとの信念で中和室のエアコン設置を可能に致しました。

具体的には,まずマルチタイプエアコン( 屋外機1台で2~3台の室内機が稼動可能なエアコン )を採用し,LDの既存の天井埋め込み型エアコン室内機は撤去し,マルチタイプエアコンの天井埋め込み型エアコン室内機に交換,中和室にはマルチタイプエアコンの6帖用壁掛け型エアコン室内機を採用する事に致しました。

そして,中和室にエアコン室内機を設置する場所を隣戸間の戸境壁上に露出している大梁の所に致しました。その大梁は天井から約40センチ程下がり,約15センチ程出っ張っているものでした。

そして最初に大梁の縦面側に電源供給の配線し,底面側に中和室新設設置のエアコンの冷媒管とLD天井埋め込み型エアコンのドレイン管を配管致しました。

これらの配線と配管後,戸境壁上大梁の出っ張りの縦面側と底面側をプラスターボード( PB )で囲い,強力接着剤で固定する事に致し,電線,冷媒管やドレイン管の露出部分を少なく致しました。

その後ドレイン管は中和室押入れ内側壁と戸境壁の隙間( 約5センチ )を経由して洗面脱衣室の洗濯機パンの上に出しエルボ管( ひじの様に曲がっている管 )を付け,ドレイン水が洗濯機パン内に流す様に致しました。洗濯機パンですとトラップが有り常にトラップ内に水が溜まって封水しておりますので安心です。LDの天井埋め込み型エアコン室内機はドレイン排水用のポンプが内蔵されておりますからドレインパイプ経路のアップダウンが可能ですので先程のドレイン管と同じ経路にしました。

前回も申し上げますが,エアコンのドレイン管にトラップを設置しても冬場はトラップ内の水が乾燥して無くなり封水しません。ですので雑排水管に接続いたしますと,冬場は雑排水管内の臭気がエアコンから出て部屋に下水の臭いが致しますので絶対に雑排水管等には接続しないのが良いのです。

それから,次の作業は冷媒管の配管です。LDのエアコンの室内機が天井埋め込み型で下がり天井に設置されていましたので既存の物を撤去しますと約30センチ×60センチ程の穴が開きますのでそこから天井内に入り既存の冷媒管を新品の冷媒管に交換し,更に中和室の新設エアコン室内機の冷媒管と200V( ボルト )供給電線とを一緒に束ねて既存のスリーブ( 配管等のために躯体を貫通する比較的小さな穴 )を貫通し,バルコニーに設置した新設のマルチエアコン屋外機に接続配管致しました。

このスリーブの内径は約7センチです。そこに4本の冷媒管が通せたのはLDの天井埋め込み型エアコン室内機のドレイン管をこのスリーブから外し屋外機側では無く,洗面脱衣室の洗濯機パンへ配管しましたのでスリーブ穴に余裕が生じましたので何とか通せたのです。

そして最後にマルチエアコンタイプの天井埋め込み型エアコン室内機をLDの下がり天井に設置し,6帖用の壁掛け型エアコン室内機を中和室に設置致し完了致しました。

かなり大雑把な文章の御説明になってしまいましたが,御理解戴けましたでしょうか…。今回のリフォーム工事では結構苦労した点が多々ございます。それらを事細かく御説明いたしましても,建築用語だらけになってしまいますのでこの程度に簡略化した文章で御容赦下さい。

尚,更に詳しく中和室にエアコンを設置する方法をお知りになりたい方は私に御相談下さい。   

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