メンテナンスのやり易いマンションは…。

マンションは自動車と同じように定期的なメンテナンスが必要です。特に共用施設の設備機器等は,多くの管理組合では定期的に保守点検を行っています。しかし,定期的なメンテナンス作業を配慮していないのではと思われる設計もたまに見受けられますので,今回はメンテナンス作業がやり易いマンションの御説明を致します。
 
メンテナンスの作業が困難なマンションですと,自然と保守点検の回数も減りがちです。結果的に,マンションが短命になってしまう心配があります。販売事務所に行きましたら,住戸の間取りやデザインを見た後は,共用設備機器の方にも目を向けて下さい。
 
まずはエレベーターです。法律上は年1回の保守点検が義務付けられていますが,月1回点検の計画を組んでいる管理組合も少なくありません。そのほうが機械の傷みも少なく,トラブルを未然に防ぐことができるからです。

エレベーター機械室は建築基準法で,点検員が出入りしやすいように,階段の幅や勾配などが細かく決まっています。しかし、デザイン優先で点検員がかなり出入りし辛い機械室もあるのです。エレベーター機械室に点検員が出入りしにくいだけでなく,部品の交換にも苦労するようなマンションはイマイチです。

共用部分でメンテナンス上,一番大切なのは電気の配管や給排水管です。通常,1階の床下を外廊下に並行に横に走る電気配管( 配線 )や給排水管のメンテナンスの為に床スラブ下に高さ1メートル程度の空間が確保されています。

この空間に出入りするには,住棟内のポンプ室や,1階の共用廊下の端に設けられた60センチ~90センチ角の点検口から出入りできるようになっています。しかし,メンテナンスの為の空間や出入り口がひどく狭かったり,空気の流れがなかったりしてメンテナンス作業員への配慮が欠けたケースのマンションも結構有りますので要注意です。

更に全くメンテナンスに配慮せずメンテナンス作業員が入れない言語道断なマンションもあります。1階のスラブ下が直ぐ土で,先程申し上げた高さ1メートルの空間を確保せずに土の中に電気配管や給排水管が埋まっているのです。

この様な場合,定期的なメンテナンスは不可能なので,電気系統や給排水管に何か事故が起きた時,1階共用部分のスラブに直径60センチ位の穴を開け,スラブ下の土を掘り起こして修繕する方法しかありません。

目立たない共用部分ですが,共用設備機器の定期的なメンテナンスは大切なので購入の際に販売員に聞いてみてください。回答は絶対に文書で貰って下さい。文書の回答ですと後々,万が一回答と異なっていた事が発覚した場合には事業主( 売主 )責任で改修してもらえるからです。

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