住戸の廊下床が「 石貼り 」は…。

今回は新規分譲マンションのオプション( 工事 )内容に関してのお話をしたいと思います。

よく見かけますのが「 高額マンション 」や「 高級マンション 」の床仕上げの仕様アップのオプションです。

具体的には住戸内の主寝室床の仕上げが標準仕様の「 フローリング 」を「 カーペット敷 」に変更するオプションと,廊下の床の仕上げが標準仕様の「 フローリング 」を「 石貼り 」仕様,或いは「 タイル貼り 」仕様にグレードアップするオプションです。

私は住戸内の主寝室床の仕上げの標準仕様である「 フローリング 」を「 カーペット敷 」に変更するオプションは大賛成です。価格もさほど高くありません。

主寝室は毎日の「 疲れ 」を取り「 癒し 」の部屋ですので,床が「 カーペット敷 」の方が歩いていても「 フローリング 」より柔らかく足が疲れないのです。また「 カーペット敷 」の方が吸音効果も高いので部屋の中が静かで落ち着けます。これはお奨めです。

処が,住戸内の廊下の床の仕上げの標準仕様である「 フローリング 」を「 石貼り 」仕様,或いは「 タイル貼り 」仕様にグレードアップするオプションはお奨め致しません。

いくつかの「 高額マンション 」や「 高級マンション 」の新規分譲マンションのモデルルームを見ますと,住戸内廊下の床仕上げがオプションの「 石貼り 」や「 タイル貼り 」になっている事があります。

住戸内廊下の床仕上げがオプションの「 石貼り 」や「 タイル貼り 」になっていますと,見栄えが良く,高級感が漂っています。この高級感に奥様方はコロっていってしまいオプション仕様に変更してしまうのです。このオプションは結構高額です。

いざ,住んでみますとしょっちゅう歩く廊下の仕上げが「 石貼り 」や「 タイル貼り 」ですと硬くて足がとても疲れます。また,水滴等が有りますと滑って転ぶ可能性もあります。

建築的な観点から見ても「 高額マンション 」や「 高級マンション 」は99.99%二重床仕様ですので「 石貼り 」や「 タイル貼り 」は数年で問題が起きる可能性が大です。

その理由はマンションの二重床仕様は「 置き床工法 」という物で,スラブ上に防振ゴム付きの支持ボルトで「 フローリング 」の下地材である「 パーティクルボード 」を支える構造なのです。

「 パーティクルボード 」とは簡単に御説明致しますと,木材の小片を接着剤と混合し熱圧成型した木質ボードの事です。

「 パーティクルボード 」の上に木製の「 フローリング 」を貼っても,問題はありません。しかし「 パーティクルボード 」の上に「 石 」や「 タイル 」を接着剤で貼りますと,「 石 」や「 タイル 」の目地にヘアークラック( 髪の毛位の幅のひび割れ )が生じたり「 石 」や「 タイル 」が剥がれる恐れが多分に有ります。

その原因は「 パーティクルボード 」は木質系ですので,湿気等で伸縮を起こします。「 石 」や「 タイル 」は湿気等で伸縮は起きません。湿気等で伸縮の起きる下地材に伸縮が起きない仕上げ材を貼るのはタブーです。

建築的な見地からも住戸内廊下の床仕上げをオプションの「 石貼り 」や「 タイル貼り 」にするのは止めた方が良いと思います。この件実は私が過去に体験したクレームなのです。

私は住戸内廊下の床仕上げは標準仕様の「 フローリング 」で良いと思います。

オプションメニューを作成する時,デベは設計者やゼネコンを交えてオプション業者と良く検討して決めて欲しいと思います。

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