「 子供への安全配慮 」がなされているか -2

今回のコラムは前回の続きで「 子供への安全配慮 」がなされているか…です。

前回は「 子供への安全配慮 」がなされているか…の共用部分のチェック方法を御説明致しました。

今回は,マンションの住戸専有部分の「 子供への安全配慮 」のチェック方法を御説明致します。

住戸専有部分での子供の事故で一番多いのが,窓からの転落です。高層階の住戸の窓から転落すれば怪我では済みませんのでこれから私が御説明致します点を充分にチェックしてから購入を決めて戴ければ幸いです。

住戸の腰窓( 窓下に壁がある窓 )や出窓の外にバルコニー,外廊下,エアコン屋外機置き場や面格子等が有れば,その窓は転落の恐れはまず無いと思います。処が,住戸の腰窓や出窓の外にバルコニー,外廊下,エアコン屋外機置き場や面格子等が無い窓は要注意です。この窓が引き違い窓や片開き窓等ですと,とても危険です。ちなみに,嵌め殺しの腰窓や出窓でしたら安全ですが,ガラスの外部面の清掃が住戸内より不可能で不便です。こういう窓のガラス外部面清掃は1年に3~4回位,管理費でプロに依頼するしかありません。

さて,話しを元に戻し,住戸の腰窓や出窓の外にバルコニー,外廊下,エアコン屋外機置き場や面格子等が無い窓で引き違い窓や片開き窓等,開閉可能な窓が有る場合のチェック方法を具体的に御説明致します。

ほとんどのマンションの住戸にこの様な腰窓や出窓が有る場合は,窓の手前にステンレスパイプを10センチ未満間隔で横に1~2本程度設置して落下防止手摺としています。ちなみに,パイプの高さは床面より約1.2メートル弱位です。腰窓や出窓の場合,下端の位置が65センチ以下ですと,腰窓や出窓下端から上に約1.2メートル弱位の所まで手摺状のステンレスパイプが設置してあります。これらが設置してあれば,子供の転落事故が生じても,デベには責任は有りません。

しかし,それでも子供の転落事故が起きています。原因を調査してみますと,腰窓や出窓の外にバルコニー,外廊下,エアコン屋外機置き場や面格子等が無い窓の下の腰壁にぴったりとつけて,ベッドやソファー等の高さの低い家具を置いているケースでその様な事故が起きています。

小さな子供はベッドやソファー等の上で飛び跳ねる事がよくあります。そのベッドやソファー等の上の窓が大きく開いていましたらどうでしょう…。下手をすれば飛び跳ねた拍子に子供の身体が窓の外に出てしまい,転落する事故が生じてしまうのです。この様なケースの事故ではデベには責任追及できません。親の監督不行き届きで処理されてしまします。

しかし,購入者への配慮が行き届いているマンションを供給しているデベは,この様な事態を想定して更に安全対策をしています。

その安全対策は,腰窓や出窓の外にバルコニー,外廊下,エアコン屋外機置き場や面格子等が無い開閉可能な窓の開き寸法を10センチ未満にしているのです。

引き違い窓ですと,左右の窓共開き寸法を10センチ未満にし,窓ガラス外部面の清掃の時はドライバーでビスを外して全開できる様になっています。我々設計者は,この操作をする金物を「 開度調整器 」と呼んでいます。

片開き窓も同様に,開いた時に窓枠と片開き窓との開き寸法を10センチ未満にし,窓ガラス外部面の清掃の時はドライバーでビスを外して約90度位開ける様になっています。

手前味噌になりますが,私は約25年程前から当時付き合っていましたデベより指示が有り,それ以来ずっと,腰窓や出窓の外にバルコニー,外廊下,エアコン屋外機置き場や面格子等が無い開閉可能な窓には「 開度調整器 」を設置しています。また,現在は「 設計監修 」の時にその事を指摘し,そのデベの「 設計基準書 」に付記してもらっています。

上記の件は「 命 」にかかわる大切な「 子供への安全配慮 」ですので,これからマンションを購入しようとされている方は,モデルルームでチェックするか,販売員の方によく聞いてから購入を決定してください。

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