今年のマンションの「 キーワード 」は3つ-2

前回,今年のマンションの「 キーワード 」は3つ有ると申し上げました。

そして,前回は最初の1つ目の「 キーワード 」である「 一家団らん」( ホーム・サークル )の御説明を致しました。

今回は2つ目の「 キーワード 」を御説明致します。

2つ目の「 キーワード 」は「 エコロジー 」です。

「 エコロジー 」とは簡単に申し上げますと「環境への負荷」を減らし公害を出さないという意味です。

具体的には,私達の生活の上で「 地球温暖化 」につながる二酸化炭素( 炭酸ガス )をなるべく排出削減する事や,自然環境を損ねる化石燃料や電気(火力発電)の消費を抑制し,太陽熱・太陽光や風力などの自然エネルギーの利用を積極的に促進する事です。

では,マンションではどの様な事が可能かを簡略して御説明致します。

まず,断熱性能を高めて「 冷暖房機器 」の使用を抑える事です。身近なところでは住戸のガラスを全て「 ペアーガラス 」にするのが手っ取り早いと思います。住戸の外部に面する場所で窓のガラス部分が通常の「 1枚ガラス 」ですと一番断熱性能が悪いのです。

窓のガラス部分が「 1枚ガラス 」ですと冬場は暖房機器で暖められた室内の空気が外部に逃げてしまいます。「 ペアーガラス 」ですとガラス2枚の間に乾燥空気等が入って「 魔法瓶 」的効果があります。

また,夏場の猛暑の時期には窓の外のバルコニーに「 簾(すだれ)や葦簀(よしず) 」を吊るしたり立てかける事は日射をさえぎって室温を上げない様にするのには非常に効果が有ります。デベはこの「簾や葦簀」を風で飛ばないような金物を設置する事をお奨め致します。

次にマンション全体を「 外断熱工法 」にするという事があります。これに関しては現在数社が検討していますが,私の検討結果では「 費用対効果 」が少なく,日本の様な地震国では「 バルコニー 」や「 外壁の仕上げ部分(下地材や サッシュ含む ) 」を建物本体から離すのは無理が有る様に思われます。

「 費用対効果 」も完全な「 外断熱工法 」マンションを建てれば私の試算では工事費が現在の工事費の約1.7倍位かかりますし,「 断熱効果 」はお金をかけた程は期待できないと思います。

約8年位前に「 ドイツ 」に「 外断熱工法 」のコンドミニアムを視察致しましたが,ヨーロッパでは地震が無い前提で建設をしていますので,日本で同じ工法を行なったら地震時には危ないと感じました。

建築家である私は,マンションで完全な「 外断熱工法 」採用は地震の多い我国ではかなり難しく,中途半端な「 外断熱工法 」になってしまうと思いますので躊躇しております。

最後に「 太陽光発電パネル 」をマンションの屋上に設置する事をお奨め致します。
「 太陽光発電パネル 」を屋上に設置する場合は将来の防水工事の遣り替えを念頭に入れて設置方法を考慮しなければなりません。

私は1999年頃に「 三菱商事 」のマンションを設計した時に「 太陽光発電パネル 」を屋上に設置した経験が有り,その時に防水工事の遣り替えが可能になる様に設置した記憶が有ります。当時の「 太陽光発電パネル 」はとても高価で国から若干の補助金を受けても採算が合わなかったのです。処が「 三菱商事 」はそれでも分譲マンションへの設置を要望されたのにはいまだに敬服しております。

そして今回このコラムで私は,屋上だけでなく更にマンションのバルコニーの手摺壁に「 太陽光発電パネル 」を設置する事を提案致します。デベの方々是非お試し下さい。

最近の「 太陽光発電パネル 」の性能はとても良くなっていますので,マンションの屋上だけでなく,東,南や西に向いているバルコニーの手摺壁に設置すれば,共用部分の照明等の電気量は充分,まかなえるのではないかと思います。

マンションでの「 エコロジー 」配慮に関しては沢山ありますので,いずれ機会が有る時に御説明致します。

「 エコロジー 」は2010年のマンションの「 キーワード 」の中でも重要です。

鳩山首相が全世界に「 地球温暖化ガス排出 」25%削減を提唱したのですから,我々国民もそれに積極的に協力した方が良いと思います。

次回は最後の3つ目の「 キーワード 」についてのお話を致しますので,楽しみにして下さい。

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