2009年の不動産業界の状況は…。

今回は2009年もあと数日と残り僅かになりましたので,2009年の不動産業界を振り返って,どの様な状況だったかを御説明致します。

不動産業界にとって2009年は「氷河期」の真っ只中でした。

新規分譲マンションを売り出しても立地や価格に依っては全く売れず,完成在庫の山となったのです。

また,マンション購入予定者へ銀行等がローンの貸し渋りをし,追い討ちをかけました。

この現象は「財閥系」「独立系」共々同様な結果でしたが,「財閥系」は何とか凌げました。しかし「独立系」で資金繰りが立ち行かなくなった会社は2008年に続きかなりのデベが「ドボン」(倒産等)致しました。

2009年は,まず1月に「章栄不動産」「栄泉不動産」が「ドボン」しました。

2月には大手「独立系」の「日本綜合地所」が会社更生法の適用を申請し,同月更に準大手の「ニチモ」が東京地裁へ民事再生法の適用を申請致しました。

3月に入ってから「エスグラントコーポレーション」が民事再生法の適用を申請し,その直ぐ後に,準大手の「アゼル」が東京地裁へ自己破産を申請致しました。

4月は「中央コーポレーション」が「ドボン」し,後半に「コスモイニシア」が債務超過に陥り私的整理による事業再生を始めました。

5月には「千代田興産」や「ニューシティコーポレーション」等が「ドボン」致しました。

6月には大手新興の「ジョイント・コーポレーション」が会社更生法の適用を申請し,負債総額は約1400億円になりました。同月には「セントラルホームズ」が民事再生法適用を申請し「日本エスコン」も経営再建に陥りました。

その後,10月に「アートハウジング」「藤沢建設」が「ドボン」致しました。

11月には以前から情報が有った大手の「穴吹工務店」が東京地裁へ会社更生法の適用を申請致しました。負債総額は1400億円位だそうです。

12月の末「グローバルコーポレーション」が会社解散で「ドボン」となりました。

2009年には大手,準大手だけでも10数社が「ドボン」しています。中堅デベの「倒産」を入れたらもっと多いのです。

私共,マンションデベの「設計監修」や「設計コンサルティング」をしていますと,危ない会社(デベ)の情報がゼネコン等から結構伝わってきます。

「ドボン」したデベはゼネコンに工事費の残代金の支払いができなくなってしまいますので,最近のゼネコンはマンション工事の受注前には入念に発注者(デベ)の会社情報を集めて自衛しています。

また手前味噌になりますが,私の所に「購入相談」を依頼される方には,それとなく「このデベは危ないですよ…。」とお伝えしています。

私が見る限り「ドボン」していない堅実なデベは主に「実需」(実際の需要で購入者が住むもの)向けマンションのみを分譲しています。処が「実需」向けマンションより「投資」向けマンションの方を多く分譲しているデベは結構「ドボン」しているので危ないのです。
この不況で投資家はマンションを「投資」対象としてはみていないのが現実だからだそうです。

さて,2010年はどうなるでしょうか…?

不動産業界が健全化されて,立地,商品企画が悪く価格(販売単価)も高いマンションを分譲しているデベは淘汰され,本当に購入者の生活を良くしようと考えているデベが生き残り2010年後半には少しずつ「氷河期」の氷河の氷が溶け始めるのではないかと期待しています。

2010年に新規分譲マンションの購入を予定している方,私や不動産に詳しい方々にまずは「購入相談」してから「購入契約」して下さい。「購入契約」後に相談されても「後の祭り」ですので…。

マンションは一生に一度の高価な買い物ですから慎重に検討致しましょう…。

皆様,良いお年をお迎え下さい。

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