フローリングと「巾木」の納まりは…。

最近,ほとんどマンションのフローリングは「キシミ音」が出なくなりましたので今回はその理由を御説明致します。

マンションの床の仕様の歴史は,約30年以上前に「日本住宅公団」(現在のUR都市機構)のアパートの床にフローリングが使用されて「キシミ音」や「ドスン音」が問題になりその後,昭和50年頃からのマンションの床はカーペットが主流になりました。

そして,平成になってからはカーペットが「ダニ」等の問題でマンションの床の仕様が再びフローリングが主流になり現在に至っています。

現在,ファミリーマンションの床の仕様は洗面所,浴室とトイレ以外は全てフローリングです。

最近,高級マンションでは主寝室の床のみカーペットで他はファミリーマンションの床仕様と同じケースが増えてきました。

さて,本題のフローリングの床が「キシミ音」が出なくなったのかを御説明致します。

フローリングの「キシミ音」は主に壁の下部の「巾木」(はばき)と接触している所で発生していたのです。「巾木」とは床と壁の接触部分である壁の最下部に取り付いている細長い横板で,掃除機をぶつけたりして壊れやすい壁の下部を保護をする物です。

マンションに使用されているフローリングはほとんどが,厚さ12ミリのベニヤ板の上に厚さ約0.3ミリ程度の「突板」(美しい木目を持つ木材を薄くスライスしたもの)か,木目を印刷した「オレフィン紙」(合成樹脂を主原料として火災時の発煙量を少なくし,塩化水素等の有毒ガスが発生しない紙)を貼った物です。

どちらにしても,下地のベニヤ板が木材で生き物なので「春夏秋冬」で湿気等に依り,膨張や収縮を繰り返しています。特に湿気で膨張した時に「キシミ音」が出やすいのです。

多くの大手建設会社「技術研究所」がこの「キシミ音」が出ない様な研究をし,最近はフローリングの「キシミ音」がほとんど出なくなりました。

建設会社各社の研究結果はフローリングが「巾木」と接触しなければ「キシミ音」はほどんど出ないとの事でした。

しかし,ただ単に「巾木」とフローリングが接触する所に隙間を作れば「ゴミ溜り」になり入居者から苦情が出ますので,その所を如何に隠すかが問題になりました。

そこで,フローリング表面から約3~4ミリ程度上に「巾木」を設置する事にしたのです。
そして,この3~4ミリ程度の隙間にゴミ等が入らない様に「巾木」下部に厚さの薄い板状のゴムを「スカート状」に貼り付けて防いだのです。

この様な納まりで「ゴムスカート付き巾木」の採用に依り,最近のフローリングはほとんど「キシミ音」が無くなったのです。

私が行なった「内覧会同行」チェックで,この様な納まりで「ゴムスカート付き巾木」を採用しているマンションでは全くと言って良いほど「キシミ音」は発生いたしませんでした。

これからマンション購入を検討している方は是非,モデルルームで上記の件を目視で確認して下さい。

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