「絵画」を飾るだけで高級感が増す

モデルルームや知人宅に行きリビング・ダイニング(LD)を拝見致しますと,建築家の私はここに絵を飾ればこの部屋の高級感が醸し出されるのに…と思う事がよくあります。

ここで誤解無き様に事前に申し上げますが,私の言う高級な空間とは上品でシンプルな部屋の事です。

私の独断と偏見で申し上げれば「ケバケバしい高級感」は好きではありません。「ケバケバしい高級感」の空間つくりはお金をかければいくらでもできますが,「上品な高級感」の空間はお金をあまりかけなくても,建築家やインテリアコーディネーターの「センス」に依る処が大きいです。

一例を申し上げれば「槇 文彦」という有名な建築家の設計した建物は外観やインテリア共に上品さの溢れた高級感が漂っています。代官山の「ヒルサイドテラス」は「槇 文彦」先生が一番旬の時に設計された作品です。手前が店舗で奥がマンションになっていたと記憶しています。当時知人に頼んでそのマンションの中を見せてもらいました。あまりお金(工事費)をかけずに,とても上品な空間に設計されていました。

我家の近くに有る「セント・メリーズ・インターナショナルスクール」も「槇 文彦」先生の作品で,私の犬の散歩コースなのでよく見ています。1年に1回バザーがあり校舎を開放して近隣の我々を敷地や校舎の中に入れてくれます。エントランス,廊下や教室等の壁は普通のペンキ塗りですが絵を飾ってあり上品でシンプルな空間になっています。残念な事に最近,建替えの為に取り壊されがっかりしております。

過去,現在に於いて沢山の建築家の大家がおりますが「槇 文彦」先生に勝る上品な建築物の設計をする方は未だに出てきていないと私は思っています。槇先生のプロフィールを見ると納得です。

さて,話が横道に反れたので本題のお話を致しましょう。

現在お住まいになっている生活感が溢れる住戸の中に「絵画」を飾る事でかなり高級感は増します。

住戸内のLD,洋室や廊下の壁に飾る「絵画」は風景画や抽象画の「リトグラフ」(水と油の反発を利用して平らな版で刷る版画)が私はいいと思います。「リトグラフ」はピンからキリまでありますがピンの高額なものでなくキリの安めのものでも自分の感性に合えば充分です。額縁もシンプルな物が良いと思います。

「絵画」を選ぶ際には壁や家具の色を考慮してマッチするかを想像して購入してください。大きさも12号(約60センチ x 約45センチ)未満が住宅のスケールに合っていると思います。

そして「絵画」を飾る位置に注意が必要です。

なるべく窓の無い壁に「絵画」を設置するといいのです。理由は窓が有りますとカーテンを閉めた時にカーテンの方の面積が広いので「絵画」が引き立ちません。
またテレビが置いて有る近くも同様に避けましょう。

「田の字型」住戸の「縦長リビング住戸」でしたらLDの戸境壁側に「絵画」をピクチャーレールで吊るすが良いでしょう。「横長リビング住戸」でしたらLDのリビングスペース側の戸境壁に「絵画」をピクチャーレールで吊るすのが良いでしょう。

できましたら,玄関の壁にも小さめの「絵画」を飾ると玄関の品格が増し良いと思います。

僅か数万円の「絵画」を飾るだけで空間が引き立ち上品な高級感が醸し出されます。

また,住いに潤いが生まれ癒しの効果も有ります。

子供の情操教育にも寄与すると思います。

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