「最上階住戸」が新聞記事に

このコラム215号『「最上階住戸」の「盲点」』で警察の統計ではマンションの場合, 泥棒が入りやすいのは1階住戸で次は「最上階住戸」という事というお話を致しましたが覚えていらっしゃいますか…。

偶然,先日「朝日新聞」に多少大きめな記事で『「最上階住戸」に泥棒が多い』と載っていました。

その記事に依りますと夜照明が点灯していない「最上階住戸」が一番被害に遭っていると書かれていました。

「最上階住戸」は上に住戸が無いので上階の住戸の音が伝わる事が無く見晴らしも良く快適な面を持っているのですが泥棒が入り易いのは困ったものです。

我々,マンション設計者は最上階住戸の防犯対策にはかなり気を遣って設計しています。しかし泥棒は大胆に侵入しているようです。

「最上階住戸」への侵入は屋上から「最上階住戸」バルコニーに下りてそこから住戸内に入るケースがほとんどだそうです。夜は特に「最上階住戸」への侵入行為は隣人の人も気がつかないそうです。

マンションでは2階から上の住戸にお住まいの方はちょっとした短時間の買い物等の外出時にはメインバルコニー側の窓を換気を良くする為に開け放しにして出かけるケースが多いのです。「最上階住戸」でこれを致しますと泥棒の餌食になってしまいます。

先程の記事を見たディベロッパーより「設計監修」の時に「最上階住戸」の防犯対策のさらなる配慮を依頼され,これから設計を進めていくマンションで検討する事に致しました。

防犯対策としては,管理人やメンテナンスする人以外の人間が屋上に絶対に行けない様にする事です。

その具体的な対策としては,まず最上階より,屋上に上がるタラップの下段の高さを脚立に立って手が届く所まで上げました。そしてその上に在る屋上に出る「ハッチ」(「蓋状」の点検口)の鍵を南京錠から住戸玄関と同形式のシリンダー錠(ディンプルキーで開錠できるもの)に変更いたしました。

また念の為に最上階の共用部分で屋上へ登れそうな足かかりになる物は全て外しました。

更に「最上階住戸」の窓と玄関扉には防犯センサーを設置して異常を感知しますと管理人室で警報を鳴らす様に致しました。

設計時点で「最上階住戸」防犯対策のハード面で配慮できるのはこのくらいしか出来ません。

後はソフト面でカバーしてもらうしか無いのではないかと思います。

例えば管理人がマンションに出入りする人を徹底的にチェックし,訪問先の住戸に連絡して入館させて良いかの確認をしてから入館させる様に致しませんと「オートロック」のみですと入居者と一緒に誰でも入れますので,けっこう危険ではないかと思います。

総住戸数100戸以上の場合,毎月の管理費が3~5千円程度高くなっても「24時間有人管理」で入出館する人とセキュリティー警報盤を常にチェックしてもらうのが一番安全ではないでしょうか…。

あと「最上階住戸」の課題は夏とても暑い事です。これも費用をかければかなり改善できますが
「最上階住戸」の価格はその分高価格になってしまいますので,ディベロッパーもその点を躊躇しています。それでなくても「最上階住戸」は割高で高額な価格になってしまうのですから…。

しかし,まずは「最上階住戸」の安全面の確保です。徹底的な防犯対策を最優先すべきだと私は思います。


■独立法人「住宅金融支援機構」(旧住宅金融公庫)主催の5月17日(日)午後1時30分より私が講師を行なうセミナー「良いマンション 悪いマンションの見分け方!2009~プロが教えるマンション選びのポイント」に是非お越し下さい。無料です。
参加御希望の方は「住いサーフィン」のトップページ中央「お知らせ」欄「碓井民朗による講演会のお知らせ」と右側欄の「講演会の御知らせ」欄「詳しくはこちらから」両方を主催者のHPとリンク致しましたので,そちらをクリックして参加申し込みして戴ければ幸いです。
多数の方の参加を期待しております。

連載コラム

特集

もっと見る