「エレベーターホール」への配慮

最近のファミリーマンションは設計者の経験不足や工事費の節減で毎日の生活に於いて大切な所の配慮が不足しています。これからお話する箇所は購入者もあまり気がつかない箇所です。

通常のファミリーマンションの各階に有るエレベーターホール周りへの配慮です。外廊下形式のファミリーマンションのエレベーターの位置は外廊下の手摺側か,向かいの住戸側の壁側にあります。ファミリーマンションですと1階のエレベーターホールもエントランスホール内でなく外廊下のどこかに設置しています。

さて,これから本題に入ります。

外廊下というのは,読んで字の如く外部の廊下です。いくら上階の廊下が屋根の機能をしているといえど,風をともなった雨や大風はモロに入ってきます。だからといって外廊下は建築基準法で外部開放率や面積算定根拠が規定されていますので,外廊下の手摺壁上の全てをガラス壁で囲う事はできません。しかし一部はガラス壁で囲う事ができます。

この外部開放率や面積算定根拠の規定で計算すれば各階のエレベーターホール周辺はガラス壁で囲ってもほとんど問題ありません。エレベーターシャフト両脇の手摺壁上にガラス壁を設置すれば「雨,風対策」に寄与します。

先日見ました完成済みマンションの外廊下の手摺壁側に付いているエレベーターシャフトの周りには先程申し上げた「雨,風対策」の配慮が有りませんでした。これですと,横なぐりの雨の時や強風の時にエレベーターを待っている時やエレベーターから降りた時はびしょ濡れになったり致します。またエレベーターシャフト内にも雨水が入りメンテナンスが行き届いていない場合はエレベーターの最下階下のピットに水が溜り,エレベーターが動かなくなる場合も危惧されます。

本来,経験豊富な設計者でしたら外廊下の手摺壁側に付いているエレベーターシャフトの
両脇に横幅約1m程度のガラス壁を手摺壁の上に設置して「雨,風対策」をしています。

また,外廊下形式のマンションで住戸側の壁側にエレベーターが設置されている場合もエレベーター扉の正面の手摺壁の上にガラス壁を設けて「雨,風対策」を致すのが入居者への配慮です。

これらを確認するには「販売図面集」の中の各階の「平面図」や「立面図」をよく見ればガラス壁が設置されているかどうかが判別できます。

こういう箇所への配慮をしていない物件は他の箇所でも配慮が行き届いていませんので要注意です。

マンションは一生の買い物ですので「衝動買い」せずじっくりと「販売図面集」のこういう箇所を見て選んで下さい。参考になれば幸いです。

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