「買えない時代」がくるのでは…。

色々なメディアからマンションは「現在,買い時か?」という質問が私にきています。

私は基本的には否定的な回答です。

その理由を申し上げます。

まず,現在の新規に売り出している分譲マンションは住戸価格を圧縮した為に住戸の専有面積を狭くし「永住」できる広さではない物件が多い事です。更に未だに工事費が高値なので素人さんが分らない所でマンションの質をかなり落としている事です。それでも販売坪単価は昨年と比べて同じか,場所に依ってはほんの僅か上がっている状態だからです。

現在,新規の分譲マンションの価格は表面上は割高ですが,モデルルーム・販売事務所に行き住所,氏名,電話番号を書きますと,超大手財閥系売主以外は2~3日後に「10%値引き致しますから如何でしょうか…?」という電話が入ってきます。これでコロっと買ってしまいますと後で後悔致します。3LDKの住戸の専有面積が70m2未満で3~4人家族ですと余程我慢して生活しなければなりませんし,子供の成長に伴い「永住」はとても無理です。

マンションの住戸の適正な広さは1人当たり20~30m2といわれています。20数年程前「旧住宅公団」はマンションの快適な適正広さは1人当たり30m2だと言っていました。
4人家族ですと120m2です。私は通常のフラットな3LDK住戸で4人家族であれば80m2台が丁度いいと思っています。

現在,首都圏で売り出されている,都心から20km圏内(通勤時間1時間以内)の新規分譲マンションで3LDK住戸の専有面積が80m2で最寄駅より徒歩10分以内ですと5000万円後半になってしまいます。2002年~2003年頃でしたら4000万円台中頃でした。

新規分譲マンションが上記の条件で2003年頃の価格になれば私は「買い」だと思います。2003年頃の首都圏の各地の販売坪単価は平均して現在の新規分譲マンションより15~20%安値です。

また,完成在庫物件(売れ残り住戸)市場は大幅(30%~40%)に値引いているそうですが,その様な物件は売主や建設会社を充分に調査して購入しませんと「倒産」する恐れが多分にありますし,良い物件はあまり残っていないので要注意です。

今後,更に世界的な不況に突入していきますと「輸出」で食べている日本の経済はどうなるのでしょうか…?
もはや多くのサラリーマンの年収が大幅に減になってきています。

現在,首都圏では専有面積70m2台の3LDKの住戸の1戸当たりの工事費(総工事費÷戸数)は約1,500万円です。土地代がゼロとしても1戸当たりの販売価格は2,100万円です。これに土地の区分所有分の価格をプラス致しますと最低でも1戸当たりの価格は約2,500万円位になってしまいます。

マンションの購入適正価格は年収の5倍以内と言われていますので,年収500万円未満の方,現在は購入を控えた方が良いと思います。今後, 専有面積70m2台の3LDK住戸の1戸当たりの工事費が2003年頃の様に1,300万円位に下がると思いますのでそれまで待った方が良いと思います。

マンションの購入適正価格は年収の5倍以内にして自衛して下さい。そして住宅ローンの適正借入れ価格も上限は年収の4倍以内にして自衛して下さい。これ以上借りますと子供が成長した時の教育費などの負担が大変になってきますのでその辺をよく見極めて住宅ローンの借り入れをして下さい。

このままのトレンドでいきますと新規分譲マンションの購入予備軍である多数のサラリーマンが「買えない」時代がくるのではないかと私は危惧しております。

■御知らせ:
215号で御知らせいたしました角川書店より出版致します私の本のタイトルが決まりました。
『損をしないマンションの選び方。-プロが教える77のポイント-』です。
新書で予価は750円です。4月10日発売です。
皆様の御購入を期待しております。

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