トイレの「手摺」が…

私はもう黙ってはいられません。今回の話はこのコラムの#196,#197の物件のお話です。

いままで沈黙をしていましたのは今回の重大な「欠陥工事」の発覚に依り,私が指摘した「是正修正事項」を売主克つ設計・施工者である超大手スーパーゼネコンが全て受け入れて修正工事をしてくれたものと思っていました。

処が,先日「内覧会同行」依頼者(購入者)より私に連絡が有り「傷」や「汚れ」等の修正工事はしてくれましたが重大な「欠陥工事」を除いて「是正修正事項」の残りの大事な部分は「モデルルーム通りです」で全く修正工事をしてくれなかったという事です。

その私が見つけた,重大な「欠陥工事」の事を御説明致します。

この物件の「内覧会」チェックで依頼者の住戸を見て周り,トイレに入った時です。このトイレには「L字型手摺」が設置されていました。私が便座に座り縦棒手摺に手をかけて引っ張りましたら「L字型手摺」の縦棒が壁から外れて「唖然」と致しました。

なんと「L字型手摺」の縦棒を固定する金物は壁のビニールクロスに接着剤で留めてあったのです。もし私が試しに引っ張らずにそのまま入居していたらと思うとぞっと致しました。高齢の御両親様がいらっしゃってトイレでこの「L字型手摺」の縦棒を握って立ち上がれば縦棒が壁から外れて転び,下手をすれば「大怪我」になるところでした。

ちなみに「L字型手摺」の設置方法はメーカーの「設計施工資料集」に細かく図面付きで載っています。更に「設計施工資料集」にはその様に取り付けても最大耐荷重は600N(ニュートン・約61.1Kg)で,それ以上の荷重をかけると外れて怪我をする恐れが有りますとキチンと書いてあります。

この件に対しては私と依頼者はかなり興奮致しまして売主克つ設計・施工者の超大手スーパーゼネコンに即「謝罪文」(社印押印のもの)の送附と修正工事(写真付き)を要求しました。施工の責任者はその場で「スイマセン」の一言です。「謝罪文」は未だに来ず,ただ修正工事をしたのみです。「スイマセン」で済めば警察なんていらないよと私は心の中でつぶやきました。

依頼者の御主人様より奥様が完全に「キレ」て「このマンションの工事は信用できない。私はこんなマンションに住みたくない」と内覧会後に私におっしゃいました。
私は「キャンセル」するなら「手付け金」等が戻ってくるか「弁護士」等によく相談をして下さいと申し上げました。

私の独断と偏見の解釈ですが,このトイレの「L字型手摺」の接着剤での設置は重大な「欠陥工事」です。直せば済む問題ではないのです。購入者に不信感を抱かせ,また入居後に「怪我」をする恐れがあったのですから…。

購入者がこの件で「キャンセル」を言えば重大な「欠陥工事」が有ったのですから「手付け金」の倍返しに相当する事項だと思います。

この超大手スーパーゼネコンは「プライド」が高く設計の配慮不足や施工管理のズサンさを認めません。

昨年は大規模な「高級マンション」でこの物件同様に売主克つ設計,施工を行ない,売買契約時に「既存不適格建物」である事の「重要事項説明」をせずに売買契約をして問題になった会社です。

私の「内覧会同行」依頼者が今後どう対処するのかを見守って行きたいと思います。

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