不動産ミニバブルの崩壊

「住いサーフィン」のWeb Master「沖有人のコラム」#161(7月3日付)に「スルガコーポレーションが民事再生になりました」と書かれていました。そして#162(7月20日付)で「ゼファーが民事再生法を申請」の事を書かれていました。

先週の7月18日に東証一部上場の不動産会社「ゼファー」が民事再生手続き開始を東京地裁に申請し,受理されたと発表致しました。負債総額は949億円だそうです。

「スルガコーポレーション」は東証二部上場で負債額は約620億円です。今回の「ゼファー」はそれを上回り東証一部上場で負債額は約950億円です。

「ゼファー」はかなり前から「ドボン」(倒産)はいつ有ってもおかしくない経営状態だと我々の間では言われていました。

私のところに入ってきている情報では更に少なくても3社の準大手不動産会社が「ドボン」しそうだという事です。

このコラムの#182で『「氷河期」に入ったマンション業界』と私は書きましたが,現在まさにその状態で市場はどんどん冷えています。

特に新興で知名度の低い不動産会社の郊外物件で何の知恵も使っておらず特徴も無い住戸プランの物件は悲惨です。今年3月に竣工しても未だに7割以上も売れ残っている物件が結構有ります。新興で上場した不動産会社は背伸びして身の丈以上の事業展開をして失敗しています。

しかし,新興で知名度の低い不動産会社でも知恵を使い商品企画がしっかりして価格がリーズナブルな物件は販売好調で完成在庫もほとんど抱えていませんし,身の丈の事業を堅実に行っています。

また知名度の高い不動産会社の物件でも最寄駅から徒歩15分以上の物件やバス便物件はもう「ブランド」だけでは売れずかなりの数の売れ残り住戸を抱えています。

分譲マンション事業は売れ残れば経費はかかり,工事費も払えません。3~4年前の好調な時は「濡れ手で粟」(苦労せずに利益を得ること)状態が続きました。その勢いでミニバブルになり供給側の価格と需要者側の購入可能価格の乖離が大きくなり,昨年後半頃より「氷河期」のきざしが見えてきました。

住戸の価格が顧客の平均年収の8倍や10倍では売れ残るのは当然の結果です。

これから更に「ドボン」する中堅不動産会社は増えてくると思います。私の経験では資本金の額が少ない割に供給戸数が多い会社は要注意です。

さて,今年に入って私に「購入相談」依頼をされ,お断りした方に言い訳を致します。購入対象の物件名から事業主名を調べて危ない会社の場合,私は理由を書かずに「お奨め致しません」と回答し,「購入相談」して私にお金を払うのは無駄ですよ…って返信致しましたが理由は上記の事が主だったのです。

現在,多くの物件が売れ残り事業主の会社が危うくなっています。これからもその状況が続きそうです。

特にこの9月までは準大手,中堅ディベロッパーの倒産が増えるとの情報が入っています。
ディベロッパーが倒産致しますと連鎖で施工会社も危なくなってきますのでその辺のウォッチも大事です。

マンション業界が早く健全な体質になるのを期待しています。

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