「感性」欠如の便所の鏡

先日,「現地同行」チェック依頼で見ましたマンションのモデルルームでのお話です。

郊外の私鉄沿線ブランド駅徒歩7分に立地するマンションですので「高級マンション」では無く「高額マンション」でした。

そのマンションの周辺環境は戸建が多く良好でした。前面道路は車の通行量が多い割に歩道用の「ガードレール」が無く,白線のみで歩道と車道を区画しているのが「イマイチ」でした。

マンションが建つ現地や周辺をチェックした後に販売事務所・モデルルームに行きました。

このマンションのディベロッパーは最近良いマンションを供給する様になってきました超大手不動産会社です。

販売事務所で設計図書をチェックする前にモデルルームを拝見いたしましたら,この不動産会社がかなり良い方向に努力しているのがわかり好感度でした。

処が,モデルルーム住戸の便所を見ましたら「唖然」でした。感性の「か」の字も無い設計でした。

私が常々言っているマンションの新「三種の神器」のタンクレス便器を採用している事は評価できましたが,便器先端の正面壁に手洗い器が有り,その上に大きな鏡が設置されていたのです。

便器の正面に鏡が有りますと「排便」中の顔やしぐさが見えてあまりよろしく無いのです。

便器の脇の壁に手洗い器と鏡でしたらまだ良かったのに…って思いました。

付き添っていた販売員の方に「この鏡はオプションですか?」と尋ねましたら「いいえ,標準装備です」と回答されたのにはまたまたびっくりでした。オプションならば「感性」の豊かな方は設置希望致しませんから…。

私はこのマンションを設計された方の「感性」を疑ってしまいました。

約20数年前に私が在籍していた設計事務所の同僚が同様の設計をして,クライアントから大目玉をくらった経験が有り,この件に関しては「アチコチ」で警告しています。

住戸のインテリアは「感性」の豊かな方が設計いたしますと「癒し」の有る「住い」になり子供の成長にも影響致します。

「感性」も磨けば豊かになります。「感性」の有無も設計者の技量の範囲ですのでその観点からモデルルームを見てください。

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