L字型キッチンに注意

キッチン(流し台)形状には4タイプ有ります。「I字型キッチン」「L字型キッチン」「コの字型キッチン」と「I字型2列キッチン」です。

一般的なファミリーマンションで採用されているのが横長1列で長さ(幅)が2.4mから2.7mの「I字型キッチン」です。

チョット高価なマンションで採用されていますのが「L字型キッチン」です。更に高価なマンションで採用されていますのが「コの字型キッチン」です。

ファミリーマンションでたまに見かけますのが「I字型2列キッチン」です。これはLD側に向いている「I字型キッチン」はアイランド状に設置されていましてシンク(流し)しか付いていません。

アイランド状のキッチンにコンロを設置致しますと上部にレンジフードの設置が必要になりアイランド状のキッチンに見えません。そこで背面にもう1列「I字型キッチン」を配置してそこにコンロを組み込み,上部にレンジフードと吊り戸棚を設置してあるのです。

そして,台所エリアとLDの天井高さを同じに揃えます。そうする事に依ってLDに向いているキッチンの上部には何も無く本当にアイランド状に見えLDと一体感がでます。

手前みそで恐縮ですがファミリーマンションにこの「I字型2列キッチン」のアイランド状キッチンを日本で初めて設計したのは私です。
平成7年(1995年)に設計し,平成8年(1996年)3月竣工の「パークハイツ我孫子台」(売主:日本ランディック)です。102戸すべて同じタイプの住戸にして竣工前に完売致しました。

さて,自画自賛はこのくらいにして本題に戻りましょう。

「L字型キッチン」は読んで字の如くキッチン台がL字型に折れ曲がっていますので折れ曲がっている所が非常に使いにくく,デッドスペース(使え無い場所)になっているのです。上部の吊り戸棚も同様にL字型になっていますのでやはり折れ曲がり部分が使いにくいのです。

先日見た物件では上のカウンター板(天板)はL字状になっていましたが,この折れ曲がり部分のキッチン台(箱)がL字型に作成しておらずにI字型の台を直角に設置してあったのです。LD側に向いている台は端の壁までいっているのですが壁に向いている台はLDに向いている台にぶつけているのです。

ここで何が問題かと言いますと,LDに向いている台の中の可動棚板の可動ができないのです。LDに向いている台の端から65センチは,壁に向いている台に塞がれているからなのです。僅か30センチ強の幅の扉を開けそこから体を入れて65センチ奥のダボ(棚受け金物)の位置を移動しなければ棚板の高さを変更できません。私が試しに棚板の高さの変更を行なってみましたができませんでした。

更にそのLDに向いている台の中の端(壁側)に物を収納したら一生取り出せません。

吊り戸棚も全く同じです。L字型の折れ曲がり部分の納まりが同様なのでここも端に収納した物は一生取り出せません。

「L字型キッチン」や「コの字型キッチン」の折れ曲がり部分にはL字型に台を作成し,そこに円盤状の回転棚を設置するのが通常です。それでも円盤の外側の空間は何も物が置けずにデッドスペースになります。

先程,御説明した様な「L字型キッチン」を何の疑問も懐かずに設計・施工するゼネコンや売主には憤りを感じました。

「L字型キッチン」や「コの字型キッチン」の住戸を購入予定されている方は上記の件を販売員によく質問して下さい。

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