住戸内の電気設備への配慮 -3

今回も前回,前々回に引き続き,電気設備の配慮が欠如している例のお話を致します。

私の内覧会チェックで良く出る電気設備に関する「是正修正指摘事項」の事です。

1番多いのが下駄箱下の空間の間接照明の球の交換が素人では出来ない事です。
この部分の間接照明には通常蛍光灯を採用しています。

私は内覧会の依頼者に蛍光ランプの取り外しをしてもらいます。私が試すとできてしまいますが,素人の方が蛍光ランプの取り外しをすると出来ない事がよく有ります。依頼者が出来ない場合は大抵の蛍光灯の器具に1/4アール(円)状の笠が付いていて蛍光ランプが外せないのです。

この笠を付ける理由は玄関の土間に天然石を用いている場合に蛍光灯が映って見えてしまうからですが,この笠の取り外しが簡単に出来れば良いのです。

またこの間接照明に用いている蛍光灯の種類はグロースタート方式が多いのです。このグロースタート方式の蛍光灯にはグローランプが設置されていて,スイッチを「ON」致しますとグローランプが点灯してから蛍光ランプが点灯する様になっています。

問題は蛍光灯の種類や設置位置に依ってこのグローランプが外せない事が多々有ります。
特に多い場所は洗面室の三面鏡BOXの上下に設置してある間接照明です。設置する場所が狭いので,グローランプが蛍光灯器具の蛍光ランプ側に付いている物でないと外せない場合が多いのです。

グローランプが外せない場合には蛍光灯の設置位置を移動して外せるか検証して,移動しても外せない様であれば先程のグローランプが蛍光灯の蛍光ランプ側に付いている器具に
交換してもらいます。

グローランプの取り外しが不可能の場合によくサブコン(設備業者)から申し出があるのが
ラピッドスタート方式の蛍光灯に交換したいという事です。
この申し出の場合,私はきっぱりと拒否致します。

理由はラピッドスタート方式の蛍光灯の蛍光ランプはグロースタート方式の蛍光ランプと異なるのです。

グロースタート方式の蛍光ランプはコンビニでも100円ショップでも売っていますが,ラピッドスタート方式の蛍光ランプは大きな電気屋さんやホームセンター等にしか置いてありませんので球切れを起こした場合に買いに行くのが大変です。

以前にも申し上げました様に「住宅」の蛍光灯はグロースタート方式の方が蛍光ランプを近所で買えますし金額も安いので,こちらの器具を採用して欲しいと思います。

マンションの住戸内の照明器具は球の交換が簡単にでき,なおかつ球が近所で買える器具を採用する事が電気設備設計者の配慮です。

尚, 先日の内覧会チェックで見た物件では洗面室の三面鏡BOXの上の間接照明の蛍光灯器具が固定されておらずにBOXの上に乗せているだけでした。理由を聞きましたら,その方が蛍光ランプやグローランプの取り外しがし易いとの事でした。
早速,私が試しましたが器具自体が固定されていませんと,蛍光ランプやグローランプの取り外しは余計困難でした。このケースはたまにありますが言語道断です。蛍光ランプやグローランプの取り外しが出来る位置に固定してもらいます。グローランプが取り外せなかったら蛍光灯の器具をグローランプが取り外せる器具に交換してもらいます。

内覧会やモデルルームで検証してみて下さい。

連載コラム

特集

もっと見る